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食生活とアトピー【前編】

忘年会や新年会、それにクリスマスパーティなどお酒の席や外食が増える年末年始は、食生活が乱れやすい季節。普段よりも食事に気を遣う必要があります。体に優しい食事をとるため気をつけるべきことを知っておきましょう。

現代の食生活の問題点

かつては世界一バランスがいいと言われていた日本古来の食生活は大きく変わり、西洋化が進みました。バランスが崩れた食生活は、体調に大きな影響を与えます。アトピーの改善と生活習慣病の予防のためにも、現在の食生活の問題点を知っておきましょう。

食生活の変化で生活習慣病が増えている

ご飯と味噌汁、おかずという「一汁二菜」は日本古来の独自の食習慣です。この「一汁二菜」という昭和30年代までの日本の基本的な食習慣は今では大きく変化し、若い人ほど欧米の食習慣に近づいています。野菜の摂取量が減り、主菜は魚や大豆から肉となり、脂質の摂取量が増えています。

日本の食事は、炭水化物・脂質・たんぱく質の三大栄養素からバランスよく、エネルギーを摂取していました。そのバランスは炭水化物60〜65%、脂質20〜25%、たんぱく質15%という理想的なもの。ところが最近、特に若い人で脂質の割合が25%、もしくはそれ以上となってきているのです。その分、穀類などの炭水化物が減っています。主食もパンや麺類の消費が増え、米の消費量は年々減少しています。外食やインスタント食品、ファストフードの利用が増えていることも、食生活のバランスが悪くなった原因。その結果、生活習慣病が子どもにも広がっています。

脂質、特にトランス脂肪酸の摂取が増えてきていることと、アトピー性皮膚炎の増加における相関関係を指摘する医師は多いようです。

また、乳酸菌のアレルギーに関する研究や発表は、多くのメーカーが行っていますが、腸内環境を整えることで、アレルギーに対する「良い影響」も与えられます。

乳酸菌は、醤油や味噌などにも、植物由来の乳酸菌が含まれています。アトピー性皮膚炎の方が洋食から和食にかえると、症状が良くなることがあります。

和食の場合、食事の中で知らず知らずのうちに乳酸菌を摂取していること、また脂質が多すぎない食事になることが、良い影響を与えているように思います。

「腸年齢」が老けている

肌に「肌年齢」があるように、腸にも「腸年齢」があります。腸は最終免疫機能を持つ大切な器官。腸年齢を若く保ち、腸を丈夫にしておくことはアレルギーなどの体全体の免疫に関わる、重要なことなのです。

今、この腸の老化が実際よりも進んでいる人が増えています。腸年齢が実年齢よりも10歳以上年取っている方も少なくありません。加齢とともに腸内善玉菌は減り、腸内環境が悪化しますが、食生活によっても腸年齢は老化します。腸年齢の老化が進む食生活が腸内細菌のバランスを崩し、体の免疫力を低下させます。便通も悪くなり、肌にもよくありません。

しかし、食生活を改善することにより、腸年齢の老化を食い止めることも若返らせることも可能です。腸年齢を若返らせれば免疫力が上がるので、アレルギー疾患のほかさまざまな病気にかかりにくくなり、体全体も若返ります。

食事日記をつけよう!

忙しい毎日を送っていると、「食」を意識することを忘れ、つい空腹を満たすだけの食生活になってしまうもの。好きなものばかりを選んでいたり、面倒だからと同じものばかりを食べていたりでは、体にもよくありません。食事日記をつけると、自然と「食」への関心が高まり、健康な食生活が保てるようになってきます。

食事日記にはカロリー計算は必要ありません。いつ、何を食べたかを記録し、それを振り返って見ることで、自分の食生活の傾向がわかるようになります。野菜不足や、いつも同じものを食べていることに気づき、バランスの取れた食生活を自然と意識するようになってくるので、ぜひ始めてください。1日だけでも記録してみると、意外な発見があるものです。

体重も、健康のバロメーターですから、1日1回は測って、その変化を知ることも健康チェックに役立ちます。

食事日記のつけ方

  • 日付と曜日を記入し、その日に食べた食事を一汁二菜(主食、主菜、副菜)と嗜好品ごとに記入します(下の記入例参考)。
  • 主食欄には、ご飯・麺・パン類などの炭水化物源。主菜欄には魚・肉・貝・豆腐料理などのたんぱく質源。副菜欄には野菜・根菜・きのこ・海藻・果物など、ビタミンやミネラル、食物繊維源などを記入します。
例えば、カレーライスを食べた場合は、主食がご飯、主菜が豚肉、副菜がタマネギ、ニンジンなどの野菜類と分けて記入します。
外食した場合は外食欄に飲食店名を書いておきましょう。外食の頻度がわかりやすくなります。

アトピー改善に役立つ食生活「8つのポイント」

食生活の変化は、そのまま体調の変化となってあらわれます。
乱れた食生活のままでは肌の調子は改善しません。
アトピーに優しい食生活を知り、それを年間約1000回の食事に生かしましょう。

どんなふうに食事をとればいい?

【1】主食を抜かない

ご飯を食べると太ると誤解して、主食を抜いてしまう方がいますが、炭水化物は必須栄養源。主食を抜くと、体を動かすエネルギーが不足し疲れやすくなったり、集中力に欠けたり、食事のバランスが崩れます。ご飯の粒は消化する時に腸を刺激するので便通をよくする効果もありますし、おかずも食べやすくなります。主食を抜かないだけでなく、食事も抜かないこと。特に朝食をとることは、体温を上げ、体にスイッチを入れる効果もあるので、大切です。

【2】腸年齢が若返る食事で免疫力アップ

便通が悪くなるような食事は腸年齢を老化させる原因となります。これには、5つの傾向があります。

  • 野菜や根菜などの食物繊維が少ない。
  • 乳酸菌が少ない。
  • 野菜や魚より肉中心。
  • 雑穀よりも白米やパン・麺というように穀物の精製度が高い。
  • 朝食など食事を抜きがち

このような傾向がある方は、腸年齢が進んでいる可能性があります。便通をよくする食事を心がけ、腸年齢を若返らせましょう。

人間の腸には約1兆個の腸内細菌が住んでおり、合わせた重さは1.5kgにもなるといわれています。これらの腸内細菌の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れると、腸内環境が悪化。腸内に善玉菌が不足すると、腸年齢は老化します。乳酸菌は腸に運ばれた食物を分解し、有益な物質を作り出す善玉菌。乳酸菌を摂ることで腸年齢を若返らせることができます。

乳酸菌は腸での定着率が悪いので、毎日補給する必要があります。ヨーグルトなら毎日100〜200gが理想。はちみつやバナナ、大豆に多く含まれるオリゴ糖は、乳酸菌の餌になり、乳酸菌を育てる効果があります。

成人に必要な食物繊維の量は1日に20〜25g。これは食事だけで摂るのは大変な量といわれます。毎食きちんと摂り、食物繊維が多い野菜、きのこ、海藻類を摂ってもやっと20g程度です。食物繊維は加熱しても成分は変化しないため、加熱してかさを減らすと、量を摂りやすくなります。また穀類からも食物繊維は取れます。分づき米や玄米、シリアルに含まれるので、足りない場合にはこうした食品の助けを借りることも大切です。

また、便通をよくするためには、食物繊維を摂るだけではなく水分も必要。1日にコップ8杯くらいを目安にして、水やお茶を飲むようにしましょう。

【3】旬の食材を使う

旬の野菜はおいしいだけでなく、栄養価も豊富。冬のほうれん草は、夏ものの3倍のビタミンCを含むというデータもあります。スーパーには、一年中ほとんどの野菜が並びますが、野菜のビタミンやミネラルは季節によって変化しており、旬のものを選びながら献立を立てる方が効率よく栄養が取れます。野菜は冷暗所や冷蔵庫の野菜室で保管し、新鮮なうちに食べましょう。

【4】肉よりは魚や大豆をとり、毎食野菜を

肉と魚と大豆は同じ食品群の中にあり、タンパク源となっています。この中では特に、魚がアレルギーにはいいことがわかっています。EPA(エイコサペタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という悪玉コレステロールを減らす効果がある不飽和脂肪酸が含まれているからです。野菜は、生野菜なら1日に両手で3〜4杯くらいを毎食摂るのが理想的です。

【5】規則正しく食べる

忙しいと食事の時間が一定しませんが、なるべく規則正しいリズムでとりましょう。血糖値からみると、4〜6時間おきに食事することが適当です。体にリズムを与えるという意味でも、朝・昼・晩、決まった時間に食事するようにしてください。どうしても間を空けなければならない時には、おやつなど間食を控えめにとりましょう。また、睡眠間際に夜食をとると、消化が不十分になり、安眠が妨げられるので、お勧めできません。

【6】さまざまな食品をまんべんなくとる

健康にいいといわれる食品でも、同じものばかり食べ続けるのは好ましくありません。ニンジンが体にいいからとニンジンジュースばかり飲んでいたらカロチノイドが皮膚に沈着してしまったという例も。肉でも牛肉には鉄分、豚肉にはビタミンB1というように、それぞれに独自の栄養分があります。まんべんなくいろいろな食品をとるようにしましょう。

とはいえ、すべての食品を毎日食べようとすれば、摂取するエネルギー量も増えますし、ノルマを果たすようにして食べると窮屈になり、何より食事が楽しくなくなるというデメリットが。日替わりで一定の期間内に摂るように心掛ければよいでしょう。

【7】調理法が重ならない

肉や魚、野菜をバランスよく摂取したつもりでも、調理方法次第では脂質をとりすぎることも。昼はとんかつ、夜は魚のフライでは、揚げ物ばかりでエネルギーの面から見ても脂質のとりすぎになります。1日の食事の中で調理法にバラエティをもたせる工夫をしてください。また、1回の食事の中でも調理法が重ならないように注意しましょう。主菜がとんかつで、副菜がフライドポテトとマヨネーズを使ったサラダでは、やはり脂質が多すぎるので、酢の物やおひたしなどのさっぱりした副菜に。また、主菜がしゃぶしゃぶやゆで豚なら、副菜は野菜炒めにするなど、工夫しましょう。

【8】食物アレルギーがある場合は、アレルゲンを特定する

アレルギー体質を持っている方やアトピーの方の中には、アレルゲン(抗原)を特定しないまま、アレルゲンになりやすい食品を勝手に制限してしまっている方や、知らずに食べ続けてしまっていることも。食物アレルギーが疑われる方は、アレルゲンを特定することが大切です。アレルゲンが特定できれば、必要な栄養素をそのアレルゲンの代替食品で摂ることができます。牛乳がアレルゲンとなっている場合には、豆乳で代替したり、卵の場合は肉や魚を食べるなど、工夫することが可能です。

食事は、体の細胞を作り、エネルギーを得るために、不可欠な生活習慣と言えます。その内容が「良い」か「悪い」かは、体づくりにも大きく関わってきます。

毎日の生活習慣だからこそ、「良い状態」を積み重ねて、「良い体づくり」ができるように、意識して欲しいと思います。

何を、どのくらい食べたらいい?

アトピー改善、生活習慣病も寄せつけない食品選びと適量

作成/管理栄養士牧野直子
※摂取量は成人の場合です。子ども、消費カロリーの多い成人男子の場合などは、摂取量が異なります。

肌やアトピーにもによい食事とは、食物繊維をしっかり摂り、腸を整え、たんぱく質や各種ビタミンやミネラルの豊富なバランスのとれた食事。左の表を参考に、毎日の食事を管理しましょう。
1日の食事について、主食・主菜・副菜のそれぞれの食品群から、最低1品目を選び、1日全体ですべての項目から必要量を取ることが理想的です。

脂肪(油)の摂取量は、主菜と乳製品の組合せや調理法に注意して取りすぎを防ぎましょう。

ひかえたい食品は、脂肪分や糖分の多い食品です。食べる量や頻度に気をつけましょう。また、糖分の多い嗜好品は、心の栄養。食べてもかまいませんが、できるだけ1日200kcal以内に抑え、1日のうちなるべく早い時間に取る方がよいでしょう。

脂質と糖質の過剰摂取は、明らかにアトピー性皮膚炎の症状に対して悪化要因になっている傾向があります。

「甘いものを食べないとストレスになる」という方もいますが、お肌にマイナスとなる要因ならば、自分で意識して考えていくことが大切でしょう。

アトピーの方のための、お酒の席や外食時の食事の仕方アドバイス

肝臓をいたわるつまみを選ぼう

お酒を飲むと、アルコールを分解するために肝臓の負担が大きくなります。肝臓に優しい食べ方を心がけましょう。高たんぱく、低脂肪でビタミンやミネラルを多く含んだ食事が理想的。たとえば枝豆は、良質なたんぱく質を豊富に含み、ビタミンやミネラルもとれる食品です。貝類はビタミンやミネラルを豊富に含み、肝機能を助けるはたらきがあります。アサリの酒蒸しなど貝類のメニューを選ぶようにしましょう。お酒の席では、野菜料理をオーダーしながらこれら肝臓にいい食品を選んでください。

いろいろなジャンルのものを注文しよう

おつまみは揚げ物よりは焼き魚や豆腐といった油を控えたもの、野菜なら温野菜のように便通がよくなるものを選びましょう。肉だけではなく、大豆や野菜料理も組み合わせるよう心がけて。最近のメニューには、「揚げ物」「焼き物」「蒸し物」など、調理別、素材別などに分類されているので、うまく活用して各ジャンルから1品ずつ頼むなど、偏らないように工夫しましょう。店選びにも注意し、同じ傾向の店が続かないようにすれば食事の偏りを防ぐことができます。

アルコールの適量を守って、かゆみを防ごう

飲みすぎは、血液の循環を高めかゆみを招く原因になります。アルコール度数を意識しながら適量を守るように心がけましょう。ビールなら大瓶1本、日本酒なら1合。ワインならグラス2杯までが目安です。たとえ適量の範囲内でもかゆみを感じたら控えるようにしてください。また、お酒を飲んだ後は、糖質や脂質は控えるようにしましょう。

飲みすぎ、食べすぎたら翌日に調整

お付き合いの席では、わかっていても飲み過ぎたり食べ過ぎたりしてしまいます。そんなときは翌日の食事でリカバリーしましょう。食べ過ぎた翌日は、食事を控えめにすることで調整がききます。しかし、それが2日も3日も続くと調整ができなくなります。パーティやお酒の席は、2日連続にならないようスケジュールにも気をつかってください。

監修者プロフィール

牧野 直子 先生 料理研究家・管理栄養士

女子栄養大学卒。在学中より、栄養指導・教育の啓蒙活動にかかわる。
現在「スタジオ食」を主宰し、講師やアドバイザーとしてテレビ・ラジオ・雑誌等で活躍中。
著書に『カンタンおいしいビタミン&ミネラル』(日本文芸社)、『ワーキングマザーの簡単レシピ』(女子栄養大学出版部)、監修に『エネルギー早わかり』『いますぐ5キロやせる』(法研)など多数。

アトピーに関することはお気軽にご相談ください

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