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生後1か月で迷わず湯治へ。さすがに早い!
小林健太郎くん(2ヶ月)

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初めてのわが子を腕に抱いた喜びも束の間、アトピーショックに打ちのめされた小林清記さん、美紀さんご夫妻。何も知らなければ、医師の指示通り薬を塗るしかなかったでしょう。でも、ご両親が選んだのは自宅温泉湯治。正しい情報、正しい選択が、健太郎くんをアトピーと薬害から護ってくれました。

湯治経過日数:0日(撮影日:1997.8.31)

全身くまなく強い炎症で覆われ、ただ泣くばかりの赤ちゃん。顔は滲出液で固まり、目も貼りついている。かゆみもかなり強烈だったはず。

全身くまなく強い炎症で覆われ、ただ泣くばかりの赤ちゃん。顔は滲出液で固まり、目も貼りついている。かゆみもかなり強烈だったはず。 ジュースを飲んで、「はぁ~、よっぱらっちゃった」と赤い顔(?)の健太郎くん。「飲み過ぎだよ!」「もうやめときなさい」というご両親の言葉もきかずに、お茶やジュースをゴクゴク……。
ほっぺがピンクに上気しているのは、アトピーでもなければジュースのせいでもありません。おしゃべりしたり駆け回ったり、さっきから少しもじっとしていないのですから、健太郎くんの喉はカラカラなのです。
「すごい汗かくんですよ。夏なんか1日に何回も着替えさせてました。赤ちゃんのときは夏でも汗かかなかったのに」と言うのは母親の小林美紀さん。

担当の山本哲哉カウンセラーも、「それが本来の子どもの皮膚だと思います。夏なんかバケツで水をかぶったような、ビショビショの髪をしてますからね」と満足そうにうなずきます。

99年12月19日。この日、自宅温泉湯治の「卒業」を迎えた健太郎くんは、ツルツルのほっぺを紅潮させて元気いっぱい。ご両親が名前に込めた願い通り、健やかさ満点の2歳児です。

アトピーの先輩が「絶対に薬はダメ!」

「アトピーがひどいんですよって言葉で言っても伝わらないんですけど、実際に見せると『……』。みんな言葉に詰まってましたね」(美紀さん)

横浜の商店街で酒販店を営む小林さんご一家。おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に、ご家族が協力してお店を切り盛りしていらっしゃいます。お得意さんがいっぱいの地域に根付いたお店。みんなが待ちに待った長男が健太郎くんでした。
「病院から退院してきて1週間目に出始めたんですよ。顔とか頭がジュクジュクになって、泣いてばっかり。酒屋をやってますから、お客さんの目がどうしても…」(美紀さん)

1日中抱いてあやし、ようやく寝てくれたと思っても、健太郎くんは30分おきに目を覚まして泣きじゃくるだけ。真っ赤に炎症を起こした顔から頭から、黄色い滲出液が噴き出してきます。それでもご両親が病院に連れていかなかったのは、正しい情報を教えてくれる人がいたから。
「あれだけ症状が出てても薬が使えないのはきつかったですけど、姉から『ステロイドは絶対に塗っちゃダメ』って聞いてたので。だから、湯治を始めるのも早かったんですね」

健太郎くんの父・清記さんのお姉さんは、ちょうど自宅温泉湯治の真っ最中。長年ステロイドを塗ってきた実体験から、薬を使うことには大反対でした。甥の健太郎くんにまで、自分と同じ苦しみをたどってほしくなかったのです。

湯治経過日数:56日(撮影日:1997.10.26)

お宮参りを取りやめ急きょあとぴナビへ

劇的に炎症が退いている。背中の肥厚は嘘のように消退し、おなかもきれい。早くも症状は部分的なものに。かゆみが軽いのか、ご機嫌も安定してきた。

「1カ月健診のとき、お医者さんから『何でここまで放っておいたの!?』って怒られて、『このままだと失明する恐れもあるから、絶対に薬を塗ってください』って脅かされたんです。お義姉さんがいてくれなかったら、薬を使ってたと思いますね」(美紀さん)

処方された薬は使わず、代わりにご両親が選んだのは自宅温泉湯治。1日ごとに症状は強まっていきます。これ以上、何もせずにようすを見ていることはできません。一刻も早く、少しでも楽な状態にしてあげたい!

97年8月31日、神社に予約していたお宮参りをキャンセルし、あとぴナビへ。ご両親に付き添われ、おばあちゃんに抱かれてオムバスに着いた生後1カ月の赤ちゃんは、全身を強い炎症で覆われ、目は滲出液で貼りついていました。これまでに大勢の患者さんを見てきた山本哲哉カウンセラーも、一瞬言葉を失うほどだったとか。
「私も初対面のときはちょっとびびったというか、う~ん…と思いましたね。赤ちゃんらしい肌がまったく見当たらなかったです」

湯治会員であるお姉さんの紹介でもあり、ご両親の湯治に対する理解と心構えは十分。この日、システムの確認や申し込み手続きを済ませると、翌9月1日には湯治を始めることができました。
「最初、おじいちゃん、おばあちゃんはちょっと反対してましたけどね」と清記さん。目に入れても痛くない孫の健太郎くんが、全身をジュクジュクに腫らして一日中泣いているのですから、おじいちゃん、おばあちゃんはたまりません。薬を塗って、すぐにでも治してやりたいと思う気持ちも当然です。

しかし、治してやりたいからこそ、絶対に薬を塗ってはいけない。ここで薬を塗れば、ずっと薬に頼って成長していくことになる。後になって、もっともっと苦しい思いをさせることになる。そんな薬を、自分の子どもに塗るわけにはいかない。

清記さんの意志は堅く、最終的にはおじいちゃん、おばあちゃんも息子夫婦の決断を見守ってくれることになったのです。
健太郎くんの湯治は主に美紀さんの担当。お風呂場の浴槽に温泉5ケースを水で薄め、お母さんが抱いて一緒に入ります。目標は30分を1日3回。最初は1回10分から始め、徐々に15分、20分と慣らしていきました。

1週間で手応え。あとは克服へ一直線

「すごいんですよ。温泉に入って1週間で効果が出てきたんです。1カ月後には寝てくれるようになってましたし、私の気持ちも大分楽でしたね」(美紀さん)

湯治開始から1週間でスッと赤みが退き、口の周りや鼻の頭から、ツルツルの皮膚が顔をのぞかせてきたのです。ご両親がつけていた湯治日誌の8日目に、『目が開くようになり、ほっぺにツヤが出てきた』という記録があります。薬でヘンに重石をかけていない分、回復が一直線なのでしょう。
「その分、お湯はかなり汚れたと思うんです。4日間隔の予定が、3日で交換するような出方をしてましたね」(山本カウンセラー)

赤ちゃんの小さな体から、何がそんなに噴き出してくるのでしょうか。大きな浴槽はたちまち白く濁り、匂いを放ちました。が、温泉が汚れれば汚れるほど、逆に健太郎くんの肌はきれいになっていったのです。
「2カ月過ぎたぐらいからですかね。外を連れ歩いても、誰も何も言わなくなってました」(清記さん)

残る症状は背中や首の後ろなど、洋服で隠れる部分のみ。すでに健太郎くんは、アトピーに見えないほどきれいになっていたのです。
湯治は3カ月目に早くも中盤へ。気候の変化や感染症、これから始まる離乳食など、さまざまな刺激を乗り越えながら抵抗力をつけていく段階です。

湯治経過日数:166日(撮影日:1998.2.13)

風邪や熱には薬なしでどう対処?

開始から半年未満でこんなにきれいになった。首の後ろから背中に花びら状の炎症が残るのみ。あとはすっかり消退。かゆがるのも炎症部分だけ。

開始から半年未満でこんなにきれいになった。首の後ろから背中に花びら状の炎症が残るのみ。あとはすっかり消退。かゆがるのも炎症部分だけ。 97年の冬、健太郎くんは何度か風邪をひき、熱を出すことがありました。と同時に、一旦きれいになっていた肌がかさつき、少し赤みが出ることも。
「熱が39度ぐらい出て、なかなか下がらなくて、1回だけ薬を飲ませたことがありました。あとは全然使ってないですね」(美紀さん)
症状によっては念のため小児科を受診し、処方薬を使うかどうかはカウンセラーと相談のうえご両親が判断。湯治の仕方も加減します。

風邪をひいたり熱が高い日は、通常1日3回の湯治を1回に減らして10分間。体力の消耗を避けてしっかり温まったら、ぐっすり眠って体を休めます。
「水温を1度アップさせて、40度ぐらいで短めに入るようにしていただきましたね。健太郎くんとしては初めて迎える冬ですから、すぐには慣れなくて風邪をひいたりすることはあったようです。そうやって風邪をひくたびに強くなっていったんだと思いますね」(山本カウンセラー)

初めての冬を越し、初めての春を迎え、健太郎くんの体はグングン力をつけていきます。見た目の症状はうなじに一個所、花びらのような炎症を残すのみに。

離乳の前に早くも温泉から入浴剤へ

7カ月間続けてきた温泉湯治は98年3月末、一気に入浴剤へ。離乳食は翌4月、生後8カ月からスローペースで始めています。食物アレルギーの有無を調べるための血液検査は特に受けなかったとか。
「これといって特別なことはしなかったです。おもゆと味噌汁から始めて、徐々に野菜類を入れておじやにしたり。離乳食も全然頑張ってないんですよ(笑い)」(美紀さん)

健太郎くんの体が成長するまで、用心して控えたのは卵と牛乳です。それも徐々に慣らして、1歳半までには何でも食べられるように。今でも卵焼きは嫌いだそうですが、薄く焼いてオムライスにすると大好物に変身。アレルギー反応とは無関係のようです。

離乳を始めた矢先、おなかに軽い湿疹が出たことがありました。もしかして、何らかの食物成分に対する反応だったのでしょうか。
「同じ頃、37度4分の熱が出たという記録がありますから、風邪気味だったのかもしれませんね。それと、つかまり立ちを始めて運動量が増えた分、体がレベルアップしようとして出てきた反応ではないかと思います」(山本カウンセラー)

ともあれ、おなかの湿疹は1週間で跡形もなく消退。掻きたいだけ掻きむしっていたのに、爪跡すら残らないほど丈夫な皮膚ができていました。

湯治経過日数:749日(撮影日:1999.9.19)

2人目の子どもを産む気になれた

首周りと背中に軽い汗疹が出ているだけ。睡眠時間が不足気味だったせいか、お風呂上りに手を掻くことが何度かあった。あとはまったくかゆがらない。

98年4月、健太郎くんは生まれて初めて飛行機に乗って沖縄へ。沖縄は美紀さんの故郷なのです。初めて会う孫を、今や遅しと待ちわびていたおじいちゃん、おばあちゃんの前に現れたのは、ツルツルほっぺの可愛い赤ちゃん。電話で聞いて心配していたアトピーの赤ちゃんではありませんでした。
「見せると心配しちゃうので、ひどかったときの写真は送らなかったんですよ。すっかり良くなってから当時の写真を見せたら、もう言葉にならなかったですね」(清記さん)

沖縄のお風呂でも、入浴剤を入れてしっかり湯治。うなじに1カ所だけ残った花びら様の炎症も、順調に薄れていきます。
他には何の症状もなくなり、湯治開始からもうじき1年。美紀さんが妊娠に気づいたのはその頃です。
「1年前は、2人目をつくるなんて考えられなかったです。でも、もしアトピーになっても大丈夫、何とかなるだろうっていう気持ちになってましたからね」(美紀さん)

妊娠中も美紀さんは1日2~3回、健太郎くんと一緒に湯治を続行。食事で気をつけたのは、食品添加物を避けることぐらいだったといいます。
「健太郎がおなかにいたときは、アトピーを心配して牛乳も卵も一切食べなかったんですよ。でも、そうやって頑張っても出ちゃったので、優真のときは気にしないで何でも食べてましたね(笑い)。神経質にならなかったのが良かったのかも」(美紀さん)

1年で症状がツルン定着期間は沖縄で

お母さんがゆったり気分で10カ月を過ごし、99年2月12日に誕生したのが弟の優真くんです。生後10カ月の現在まで、優真くんにはアトピーも乳児湿疹も、まったく出ませんでした。

さて、健太郎くんが最後まで背負っていた花びらが完全に消えたのは、湯治開始から1年が過ぎた98年の秋口。それから翌年の秋まで約1年間、オムバスから足が遠のいています。
「優真の出産でずっと沖縄に行ってましたし、症状は去年(98年)でもうほとんど治ってましたからね」(美紀さん)

里帰り出産のため、98年12月から翌年の7月までを沖縄で過ごした健太郎くん。8カ月に及ぶ滞在中、肌に異常が出たのはたった1度だけでした。優真くんが生まれた頃、背中に湿疹が出たのですが、それも2、3日で消えてしまったとか。
「お風呂の回数が1日1回になっていたようですから、その影響でしょうか。あるいは沖縄の気候に対する反応だったのかもしれませんね」(山本カウンセラー)
経過はいたって順調。沖縄でのびのび過ごして横浜に戻った健太郎くんは、一回り成長してお兄ちゃんらしくなっていました。

湯治経過日数:840日(撮影日:1999.12.19)

お兄ちゃんになってさらにたくましく

どこを探してもツルツル、スベスベの柔らかい肌。手足の冷えもなければ食物アレルギーもない健康な2歳児に成長して「卒業」おめでとう!

99年9月。11カ月ぶりに会った山本カウンセラーも、健太郎くんの成長ぶりにビックリするやら喜ぶやら。厳しい残暑で少し汗疹ができてはいましたが、アトピーのぶり返しはありません。症状が消えて約1年。もちろん「次回は卒業」の太鼓判が押されました。
「この1年間は、弟さんが生まれるということでしたから、それが精神面にどう影響するかということや、季節の変化に対する反応など、些細な部分の最終確認を待ってここまできたということです」(山本カウンセラー)

弟・優真くん誕生の影響は赤ちゃん返り。パンツトレーニングがなかなか進まなかったのは、もうちょっと甘えたい気持ちの表れでしょうか。お兄ちゃんとはいえ、1歳半しか違わないのですから、ちょっぴりやきもちをやいてしまうのも自然な反応です。
「私がちょっといないと、優真を押し倒したり叩いたりしてるんですよ」と苦笑いの美紀さん。ただ、健太郎くんの肌にとって、この程度のストレスは何でもありません。それどころか、ライバルの存在をバネに、よりたくましく成長しているところです。

健ちゃんの影響で湯治仲間が増加中!

最初は半信半疑だったおじいちゃん、おばあちゃんも、今ではすっかり自宅温泉湯治の推進派(?)とか。
「お客さんにアトピーの子どもがいると、おばあちゃんが『教えてあげたいから見せて』って、オムバスの本を取りに来たりするんですよ」と嬉しそうな美紀さ ん。「こういうのがあるよって教えても、最初は『うちはそんなにひどくないから』って感じなんですけど、そのうち電話がかかってきて、『急に出ちゃっ て…』って。ちゃんと教えてあげられて良かったです」

 

実は、小林さんご夫妻の紹介で、自宅温泉湯治を始めたお子さんが2人。いま着々と回復に向かっていらっしゃるそうです。
湯治の卒業祝いに買ってもらった愛車にまたがり、今日も商店街を行ったり来たりの健太郎くん。元気印のツルツルほっぺは、説得力バツグンなんですね。

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