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夏に向けてアトピーを悪化させないために知っておきたい心得【後編】

感染症を防ぐには?

汗は感染症に効果あり!

ところでみなさんは、汗をよくかきますか?「汗をかくとベタベタして気持ちが悪い」「汗をかくとかゆみが増す」「汗でかぶれる」という方も多いかもしれませんね。
でも実は汗の中には「抗菌ペプチド」というアミノ酸の結合体があり、これが、抗細菌活性や抗ウイルス活性を行っています。つまり、汗をしっかりかけていると、抗菌ペプチドが菌を殺し、細菌感染症やヘルペスの感染を未然に防ごうとし、感染しづらい状態にしてくれるのです。

ただ、アトピーを発症していると、汗そのものが少なかったり、また、汗の中の抗菌ペプチドが少ない場合もあり、十分な抗細菌活性や抗ウイルス活性が行えないのも事実。しっかり汗がかける体になれるといいですね。

ストレス解消が感染症を遠ざける

なお、「ストレス」も抗菌ペプチドを減らす要因です。梅雨で陰鬱な気分のときは、お笑い番組やコメディ映画などの力も借りて、積極的に楽しい気分でいる時間を増やすようにするのもよさそうです。

とはいえ、夜更かしをしてまでDVD鑑賞というのはまったくおすすめできません。不眠や過労は免疫力を落とします。そして、アレルギー反応を高めてしまいますので、感染症やアトピーに対してよくないだけでなく、何においてもいいことは全くないのです。

夜はしっかり眠る。よく笑う。汗をしっかりかく。こういう毎日が過ごせていると、アトピーも感染症も改善できていきます。「こんな生活は理想だ。できるはずがない」とあきらめずに、まずどれか一つだけでもできていくようにイメージし、努力してみることも大切なのですね。

アトピーの方、そうでない方20人ずつに、映画『モダン・タイムス」(比較対照として天気予報も)を鑑賞してもらいました。そしてエアロバイクをこぎ、汗を採取。アトピーでない人たちには「抗菌ペプチド(ダームシジン)」の量にそう変化は見られませんでしたが、アトピーの方には「モダン・タイムス』鑑賞で顕著な増加が見られました。
資料提供:木俣先生

汗の中には「抗菌ペプチド」というアミノ酸の結合体があり、抗細菌活性や抗ウイルス活性を行っています。つまり、汗をしっかりかけていると、感染症に効果があります。

「ストレス」も抗菌ペプチドを減らす要因。夜はしっかり眠る。よく笑う。汗をしっかりかく。全部でなくてもどれか一つでもできれば、アトピーも感染症も改善できます。

私生活での対策

アトピー性皮膚炎には乾燥が大敵とよく言われます。乾燥肌にならないよう保湿剤が手放せないと言う方も多いのではないでしょうか。夏は湿度も高く、乾燥とは無縁のように思いますが、実生活の中ではそうでもありません。エアコンを使う機会が多いからです。エアコンを使う場合には部屋の湿度や肌の保湿に気を配りましょう。

普段の生活の中でできる対策としては、このほかに寝具についてのものがあります。寝る時間は一日の中でも大きな割合を占めています。寝具にはダニやほこりなどのアレルゲンが溜まりやすいものです。防ダニシーツや丸洗い可能な布団を選択するのがオススメです。また、入浴剤にも注意が必要です。入浴剤の中には刺激が強く、より乾燥肌にしてしまうものもあるからです。もし利用するのであれば、肌の保湿の力を高めてくれる低刺激のものを選択しましょう。

免疫抑制剤は使わない

プロトピックやステロイドは子供にも処方される可能性がある薬だということを覚えておきましょう。特にプロトピックは、効果が出ているように見えることも多い薬です。しかしその一方で、塗った後の赤みや汁、紫外線を浴びることでの色素沈着など、様々な副作用があることもわかっています。色素沈着や赤ら顔には注意が必要です。

また、プロトピック軟膏をやめるときのリバウンドで赤みが出たりすることもあるのです。薬の効果だけでなく、リバウンドやプロトピックの害についてきちんと知っておくことで、「どこで子供の治療を続けるのか」という判断基準を持つこともできるでしょう。プロトピックの害については汁や肌の赤さなど、様々な点が報告されています。

ステロイド剤やプロトピックなどの免疫抑制剤は決して使わないようにして下さい。免疫力を下げてしまっては何もいいことがありません。

もともとアトピーは、命にかかわらない疾病ですが、プロトピックなどの強力な免疫抑制剤を用いることで命にかかわる疾病にもなってしまいます。そういう治療をよしとする医師がNGなのは言うまでもありませんが、受け入れてしまう患者にもならないようにしましょう。知識を正しく持つことで自身を守ることができる、これが理想です。

「汗」から話が逸れましたが、汗の中の抗菌ペプチドがアトピーや感染症にはいいんだとばかりに、汗によるかぶれを我慢するのはまたストレスにもつながります。かゆみを助長するような場合は無理をせず、汗をかいた後は適度にシャワーを浴びるなどしてください。

エアコンを使う場合には、乾燥しないように、部屋の湿度や肌の保湿に気を配りましょう。ダニやほこりなど、アレルゲンが溜まりやすい寝具は清潔を心がけて。入浴剤は、肌の保湿力を高めてくれるものを使いましょう。

汗によるかぶれを我慢するのはストレスにもなります。かゆみを助長するような場合は無理をせず、汗をかいた後は適度にシャワーを浴びるなどしてください。

紫外線にも要注意

夏に向けて気を付けることは他にもあります。それは紫外線。春先から強まってきている紫外線ですが、夏を迎えると紫外線量はピークに達します。

紫外線を浴びてしまってアトピーが悪化したという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。紫外線は、肌の炎症や乾燥といった害をもたらします。

さらに、最近の研究では、「ランゲルハンス細胞」という細胞がアトピーに深くかかわっていると解ってきたのですが、この細胞は、紫外線により減少してしまうそうなのです。

「ランゲルハンス細胞」は、ステロイド剤の塗布でもその多くを減少させてしまう(1日2回の塗布を5日間で50%のランゲルハンス細胞が減少)ことも解っています。アトピーの方でステロイドを使っていて紫外線にも無防備でいると、治癒するチャンスをどんどん失っていることにつながるのですね。

「ランゲルハンス細胞」については、今後の「あとぴナビ」で、論文などを通して詳しく紹介する予定(今回の特集内によく出てきた「プロトピック」についても今後特集を組む予定)ですが、夏は紫外線対策がやはり重要だとの認識でいてください。

日焼けはやけどの一種です。肌にとっていいことはないものですので、夏場、海辺で甲羅干しをしたり、日焼けマシーンで肌を焼いたりは、どういう肌の人においてもしない方が賢明なのです。

梅雨、そして夏、アトピーの方は何に注意をすればいいか、イメージしていただけたでしょうか。感染症にかかってしまったら病院で治療を受けるのがベター。薬での治療に抵抗がある方も多いかもしれませんが、抗菌剤、抗ウイルス剤、消毒薬などは時と場合によっては必要です(ステロイド剤をはじめとする免疫抑制剤は感染症に絶対用いてはいけません)。正しい知識で、楽しい夏をお過ごしください!

夏の赤ちゃんのアトピーケア

アトピーと診断される赤ちゃんが増えてきています。赤ちゃんのお肌は大人よりもずっと薄く、様々なトラブルが起きやすいものです。実際に、肌トラブルのために皮膚科を受診される子供も増えています。もちろん、医師による診断、治療、そして処方薬が必要な病気もたくさんあります。

しかしアトピーに関して言えば、普段の生活の中でケアし、辛いかゆみや湿疹を改善していくための対策もたくさんあるのです。乳児のお肌は薄く、副作用も心配な分、上で挙げた「プロトピック軟膏」や「ステロイド」などの免疫抑制剤の使用はできる限り避けたい!と思う方も多いのではないでしょうか。ここでは赤ちゃん向けの夏のスキンケアについて紹介します。正しいスキンケアでかゆみや湿疹の改善を目指してみてください。

まず、赤ちゃん肌のケアで大切なのは紫外線対策です。お肌が薄い分、日焼けで状態が悪化することも多いのです。また背が低いので、地面から照り返す紫外線も強くなり、きちんとした対策が必要となります。

まず手軽に取り入れられるものの一つが、服装を工夫するというものです。通気性が良く、吸湿性にも優れた素材で、長袖、長ズボンの服を選ぶのがおすすめです。紫外線対策としてだけでなく、虫刺されによる肌トラブルを防ぐこともできます。

しかし、子供の中には「長袖の服を嫌がる」「服装で日焼けを防ごうと思っても、すぐに脱いでしまう」という子もいるでしょう。そんなときにはベビー用の日焼け止めで紫外線対策をしましょう。ベビー用の日焼け止めなら乳児にも安心して使えます。

また、洋服では隠せない顔や首にも有効です。汗で流れてしまうことも多いので、特に顔や首にはこまめに塗ってあげましょう。海に出かけるときにはより注意が必要です。ひどい火傷にしないために、紫外線カットの効果が強いものを選びましょう。

海での肌の露出もなるべく少なくするのがおすすめです。そして、一日の終わりには、日焼け止めを石鹸でやさしく洗い流してあげてください。汚れが残っていると、肌のトラブルの原因となってしまうことがあります。洗った後はしっかりと保湿剤を塗り、乾燥を防ぎましょう。

「夏だけ、肌の状態がひどい」「夏だけ肌のかゆみが辛い」と言う場合には、その原因が何なのか考えてみてください。原因を突き止め、それを改善することで悪化を防ぐことができるでしょう。

紫外線は肌の炎症や乾燥といった害をもたらし、アトピーを悪化させます。夏を迎えると紫外線量はピークに達するので、特に紫外線対策は重要です。

赤ちゃんは肌が薄い分、日焼けで状態が悪化することも多いので、きちんとした紫外線対策が必要です。通気性が良く、吸湿性にも優れた素材で、長袖、長ズボンの服を選ぶのがおすすめ。虫刺されによる肌トラブルを防げます。ベビー用の日焼け止めも効果があります。

監修者プロフィール

木俣 肇 先生 木俣肇クリニック院長・医学博士

京都大学医学部卒業後、米国のUCLAに3年間留学しアレルギーの研究に従事。帰国後、ステロイドが、アレルギーを媒介する蛋白であるIgE産生を増加させることを海外の研究者と違う実験系で見出し、海外の免疫学雑誌に発表。IgE産生調節機構に関与している多数の海外の専門の研究者からの一連の発表で、ステロイドによるIgE産生増加は免疫学者の常識となった。

アトピーに関することはお気軽にご相談ください

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