アトピー肌と乾燥肌のスキンケア

監修:上出良一 先生

秋・冬はお肌が乾燥する季節。乾燥からお肌を守るためにはスキンケアが欠かせません。
正しい皮膚のしくみを知って、アトピー肌や乾燥肌の改善に役立てましょう。

皮膚のはたらきとは?

体の表面を被う皮膚は、常に外界と接しています。体と外部の境界を形作っている器官ですから、そのはたらきは多岐にわたります。ここではまず、皮膚の役割を簡単に知っておきましょう。

皮膚の4つのはたらき

防御と包囲

皮膚は外界と人間の体の接点。膜のような構造で体を包み、体の中に有害な物質が入り込まないように防御しています。また、体内から体外に必要な物質が出て行かないようにするはたらきがあります。また外部からの衝撃を弱めるクッションの働きもあります。

分泌と排泄

皮膚には、皮脂を分泌する「皮脂腺」と汗を分泌する「汗腺」があります。皮脂腺から皮脂が分泌されることで皮膚表面には薄い膜ができます。この膜が皮膚の水分蒸発や乾燥を防ぎ、皮膚表面を滑らかで柔らかく保つはたらきを持っています。汗腺からは汗が分泌され、水分や老廃物を排泄しています。健康な肌は常に汗を分泌し、肌表面に潤いを与えています。

不足しがちなセラミドを外から補給するセラミド配合のクリームも最近発売されました。ローション状、クリーム状、ゲル状とありますが、ローション状はつけやすい反面成分が落ちるのも早く、クリーム状は落ちにくいですが塗った後、少々べたつきます。たとえば、朝のお出かけ前にはローション状の保湿剤、お風呂上りはクリーム状のものを使うなど、TPOによって使い分ける工夫も大切です。

体温の調節

皮膚には細い血管が集まっています。この血管は、周囲の温度が高いと一時的に拡張。その結果、血液の循環がよくなり熱が放出されます。また発汗が促され、その汗を蒸発させることにより気化熱をうばい、皮膚表面が冷えることからも体温を下げます。逆に、周囲が寒い場合には、血管は収縮し、毛穴を塞いで体温の低下を防ぎます。こうして皮膚は体温を調節しています。

知覚器官

皮膚は五感のひとつである触覚を感知する器官です。皮膚には神経のネットワークが多数分布。外界から受けた刺激に応じて、触れた感じ(触覚)、熱さ(温覚)、冷たさ(冷覚)、痛み(痛覚)、押される感じ(圧覚)を感知し、伝達する役割を担っています。

これら皮膚の4つの働きを考えてみると、皮膚が私たちの生活の様々な局面で「仕事」をしているということがわかります。乗り物による交通の発達や空調の効いた密閉空間での生活など、私たちの生活が進歩して便利で快適になるほど、私たちの皮膚は「働き場所」を失っているのではないでしょうか。

適度に皮膚を働かせることも、皮膚を「退化」させないという意味で大切なことと言えるかもしれませんね。

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アトピー肌と乾燥肌のスキンケア」への6件のフィードバック

  1. ひろ

    ひどいアトピーは治りましたが、季節に関係なく、身体中、乾燥してしまい、痒さが収まりません。
    特に関節のあたりが乾燥しやすいですね。セラミドも飲んではいますが、完璧には治りません。そんなにひどいわけではないのですが、痒いので、困っています。

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      ひろさん、こんにちは。
      乾燥は、基本的に「角質層の水分が不足している」状態を指しており、「角質層の水分が不足している原因」は、
       
      1.角質層の水分の供給が不足している
      2.角質層の水分を保持する力が弱まっている
      3.角質層からの水分蒸散量が高い
       
      の3つが主に考えられます。
      セラミドについては上記のうち「2」を補助するのに役立ちますが、「1」は保水のスキンケア、「3」は保湿のスキンケアが別途に必要になります。
      ひろさんの状況が分かりませんが、上記に挙げた項目で、もし不足している項目があれば行ってみてはいかがでしょうか?
      これから乾燥時期に入りますので、「保水」「保湿」、肌のダメージが強い場合には「保護」のスキンケアをバランスよく行うようにしてみましょう。

      返信
  2. セブン君

    ほんのちょっとの肌の乾燥、特に口角周りはアトピーからの
    メッセージみたいな感じに思っています。ほんのチョピットでも
    寝てて掻きむしるのでバカには出来ないです(>_<)
    乾燥は睡眠、栄養、運動等、サボったなっていう時に
    やっぱり現れますね。まだまだ克服頑張ります。

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      セブン君さん、こんにちは。
      「乾燥」を感じるのは、風邪を引いた時に「熱っぽさ」を感じて、怪しいと思うように、アトピー性皮膚炎のサインの一つと考えても良いでしょう。
      生活面の改善は、毎日のことだからこそ大変な部分はありますが、反復継続して行うことによる「成果」は、行うことでしか得られない分、大きなものがあります。
      頑張ってください!

      返信
  3. YS11

    乾燥、バリア機能の低下の原因は人によって違うのでしょうか。皮脂はたりているけどセラミドがたりない人、セラミドはたりているけど皮脂はたりない人、あるいは両方がたりない人などがいるということなのでしょうか。もしそうならタイプによって対策も違ってくるのでしょうか。

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      YS11さん、こんにちは。
      乾燥やバリア機能の低下の原因は、個人差はあると思います。もちろん、アトピー性皮膚炎の方全体で統計をとると、大きな母集団はいくつかできると思いますが、全員が共通の原因を抱えているわけではありません。
      最近、京大が発表したフィラグリンの欠損に関する研究も同様のことが言えるでしょう。
      対策については、異なる部分もありますが、共通する部分も多くあります(睡眠や運動、食事など)。
      また、回復の過程の中で、対策そのものを季節的な要因も考えながら、変化させることも大切です。
      こうした複雑さが、アトピー性皮膚炎を治しにくくしている部分はあるのかもしれませんが、治すために必要なことは、個々人で考えれ、さほど多くはありませんので、自分に必要なことをしっかり一つずつ、積み重ねていくようにしましょう。
      相談ダイヤル(0120-866-933)で、個人個人に合わせた電話相談も行っていますので、ご利用ください。

      返信

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