秋にお肌の状態をワンランクアップさせるために


肌ケアワンランクアップ

秋は、一年の中で、もっともアトピー性皮膚炎の状態が安定する方が多い時期です。
今年は猛暑や残暑の影響を受けている方も多く、肌疲労に陥っている方は、注意が必要です。冬の乾燥時期を前に、お肌の状態をワンランクアップさせましょう。

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夏場の肌疲労今年の夏も、異常な暑さや大雨など、気候が非常に不安定でした。
夏の間は汗もかいて、自分の力でスキンケアがある程度行えることで、状態が安定している方も多かったのですが、9月の中頃を過ぎて、秋の気配を感じる頃から、夏場に受けたお肌の疲労、「肌疲労」によって、首や肘など関節部位を中心とした炎症、夜の就寝時の痒み、外出時の顔の赤みなどを訴える方が増えてくる傾向が見られました。
本来、秋は、一年の中でアトピー性皮膚炎の方の状態がもっとも安定しやすい時期です。しかし、「肌疲労」の状況にある方は、少しずつ乾燥が始まることも重なって、毎年冬になってから増えてくる痒みや炎症が、秋の時期から見られる傾向があります。
まずは、肌疲労を取るために大切な生活習慣をしっかり守って、「お肌の疲れ」を解消させるようにしましょう。

肌疲労とは?

まず、「肌疲労」とはどういった状態なのかを考えてみましょう。
肌の「健康」がどのように保たれているのか、というと、それは皮膚のバリア機能が健全に機能していることを指します。

皮脂膜が不完全

じわっとかく汗の場合、汗腺の中にある皮脂腺からは皮脂も分泌されます。そして、汗と皮脂は皮膚表面で乳化して「皮脂膜」ができます。これが、基本的な「自分の力で行うスキンケア」ということになります。したがって、汗をかくことはスキンケアにとって、とても大事なことです。
もっとも、皮膚に常在しているマラセチア菌の影響を受けることで、汗をかくと痒みも出やすくなることがありますから、「汗のかきかた」「かいた汗の処理」には十分な注意が必要になります。いずれにしても、この皮脂膜の形成が十分でないことが、皮膚のバリア機能を低下させる一つの要因になります。
アトピー性皮膚炎の方で、冬に症状が悪化しやすい方は、汗をかきづらい傾向を良く見受けますが、この皮脂膜が大きく関わっています。

細菌叢(フローラ)の乱れ

皮膚は、腸内と同じく、ヒトに無害で多様な細菌(常在菌)がフローラ(細菌叢)を形成することで、病原性を持った細菌の繁殖を防いでいます。最新のアトピー性皮膚炎に関する研究においては、この細菌叢との関係が大きく注目されています。
皮膚の健全な常在菌(腸内でいえば「善玉菌」)が少なくなると、黄色ブドウ球菌やボービス菌(腸内でいえば「悪玉菌」)など「悪い皮膚菌」が増えてきます。

これらの「悪い皮膚菌」が出す毒素(排泄物)は、体内のIgEを増やすことが研究により確認されています。「IgEが増えることはアレルギー的な反応が強くなる」、ということを意味し、アトピー性皮膚炎の発症、悪化の主要因となっています。
昔からのアトピー(成長と共に自然と治ると言われていたアトピー)は、主にアレルギー的な要因が元でアトピー性皮膚炎の発症につながっていましたが、最近増加しているアトピー性皮膚炎(特に成人型)は、この皮膚の細菌叢が乱れることで発症することが分かってきたのです。
昔のアトピー性皮膚炎も今のアトピー性皮膚炎も、症状の原因には「アレルギー」が関与していますが、発症の原因は異なる、ということです。
細菌叢を乱す要因は、エアコン下での生活(皮膚を乾燥させる)や化学物質、睡眠不足、食生活の変化、運動不足、ストレスなど、毎日の生活習慣の積み重ねが深く関わることが分かっています。

秋は本来、アトピー性皮膚炎の状態が安定しやすい時期です。しかし、夏の厳しい暑さが原因の「肌疲労」が見られる場合は、症状が悪化することがあります。

肌疲労があると皮膚のバリア機能が健全に機能しません。皮脂膜が不完全で皮膚の細菌叢も乱れているのです。

皮脂膜が不完全だと、汗のかき方やかいた汗の処理がうまくいかず、症状が悪化する傾向があります。

生活習慣の乱れなどが原因で皮膚の細菌叢も乱れ、体内のIgEも増加。アトピー性皮膚炎の発症や悪化の原因になることがあるのです。

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