睡眠とアトピー

監修:北之園明久 先生

「眠れない夜」私はこうやって過ごしています

かゆくて眠れない、昼夜逆転している…などは アトピー性皮膚炎の克服過程での共通の症状。
睡眠の悩みを克服した方の体験からは、 アトピー改善のヒントを 見つけることができることでしょう。

家族の協力と開き直りで、睡眠への焦りがストップ

息子(8歳)と二人で湯治を開始してからは、なかなか睡眠がとれず精神的にもまいってしまうことが親子ともども多かったことを思い出します。何度もオムバスに電話をかけて、眠れる方法はないかと聞いていました。気がつくと、いつのまにか家族みんなを巻き込んだ協力体制ができていました。

平日の睡眠不足については週末の日中、夫に子供たちを連れ出してもらい、その間私が2〜3時間の仮眠を。たとえ眠れなくても、ゆったりとのんびり過ごすことができました。眠れないことに対して、ある程度開き直った受け止め方ができ、冷静な対応ができるようになりました。

子供たちが寝静まって自分が眠れないときは、本を読んだりすることも。眠れない日々は辛いですが、必ず眠れるようになります。体がだんだん落ち着いていくまで慌てず、あせらず、ドンと構えられるといいと思います。

ある日突然眠れるようになり、昼夜逆転も治っていました

眠れないとき、工夫というよりも自分の体の思うままに任せていました。どういうことかというと、「眠たい時に寝て、眠たくない時は寝ない」ということです。睡眠自体ろくに取れてはいませんでしたが、眠たくもないのに無理して眠ることはないと思いました。眠れないことや昼夜逆転は、自律神経系に異常があり、正常に働いていないために起こっていることです。無理矢理それに反発しても、逆に体によろしくないこともあるので、自律神経の意のままに任せて行動しました。

私の場合は普段の湯治の成果が出たのか、何の前触れもなく、ある日突然、長い睡眠がとれるようになりました。こんなに眠れるようになったのなら、一度ずっと夜まで起きてみて、昼夜逆転を無理矢理ずらしてみようと思い、実行してみました。

するとずらしても眠れるようになっていました。それまでは、眠れたとしても3〜4時間くらいの生活だったのですが、普通に8時間眠れるようになったのには、自分でもビックリし、感動したものです。そのときのことは今でも憶えていて、忘れられません。
(愛知県:minozakiさん 22歳)

一番好きなことをやらせて、完全熟睡を取りもどした!

子どもがかゆみで眠れない時期は、そばについて夜通し掻いたりさすってあげました。その後かゆみも減ってきたのに眠れないという時期がありました。まだ自律神経の働きが元に戻っていなかったようです。大事をとって学校は続けて休ませることにしました。

かゆみも少ないのに眠れないまま、ひとりぼっちで夜を明かす日々はかわいそうでした。親たちも夜通し付き合うのはこたえたので、夜中に本人が一番好きなことをやらせることにしました。マンガを読み漁ることです。古本屋から購入した全集をうずたかく枕元に積んで毎晩読み続けていました。

寂しさもまぎれ、自律神経もリラックスするのでしょうか。いつのまにか電気をつけっぱなしで寝入っている日も増えました。明日は学校に行かなきゃというプレッシャーを与えず、好きなことをさせる、夜に寝足りない分は昼間に補う、そんなリラックスムードがいつの日か完全熟睡を取り戻すきっかけになったようです。

睡眠の一定のリズムを崩さず、外出することを心がけています

夜はかゆみでなかなか寝付かれず、およそ午前3時ぐらいにようやく眠りはじめますが、とりあえず大まかな就寝と起床の時間は一定にしています。深夜0時には眠れなくてもふとんに入る、一旦午前9時30分ぐらいにはふとんから起きる、そして昼に猛烈に眠くて寝不足を感じるようなら少し眠るということを心がけています。

あまりバラバラになると体調もだるいし、とても気分が悪いので(その日1日を損した気分になるので)、一定のリズムができると皮膚も気分もかなりよいです。

それから午後は少しでも外出。外の空気を吸ったり、歩いたり、自転車に乗って出かけたりすると、心なしか夜は早く睡眠が取れるようです。やはり家の中に閉じこもったままでいるのはよくないかも。たまに出かけるとかゆくなるけど、ちょこちょこ出かけていると慣れてきてかゆみが出なくなってきました。
(神奈川県:T・Kさん)

やれることはやってあとは静かに待つのみ

私が睡眠で気をつけている点は、

  1. 日中なるべく体を動かして疲れること
  2. 夕方5時以降のカフェインを避ける(緑茶・紅茶・コーヒー)
  3. 入浴後から就寝前の1時間はリラックスして自分の好きなことをやる

かゆくてどうしても眠れない時は諦め、日々の湯治と散歩を続けながら静かによくなるのを待つのみ。かゆみが減ると自然にいつのまにか眠れるようになってくるものです。眠れないからと夜中に起きることはしないで、横になって体を休めるようにしています。

睡眠がとれないとき、焦れば焦るほど、眠れなくなる、といった経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?

しっかり対策を行ったら、あとは焦らずに「待つ」ということも大切なのでしょう。

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睡眠とアトピー」への4件のフィードバック

  1. iyou

    睡眠が取れるようになったら、みるみる傷が治ってきました。寝ている間のホルモン作用「大」ですかね。

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      iyouさん、こんにちは。
      アトピー性皮膚炎を悪化させる生活要因は、人によりさまざまですが、比較的共通しているのは「睡眠が不足している」という要因です。
      書かれていた「傷が治ってきた」というのも、睡眠をとることで、かゆみを抑える副腎皮質ホルモン、そして皮膚を再生する成長ホルモンの産生機能が高まったことが関係していることは十分に考えられるでしょう。
      リバウンド状態からの回復のきっかけでも「汗がかけるようになった」「夜、眠れるようになった」というのは、「かゆみが減ってきた」よりも先に、多くみられる「サイン」です。
      睡眠の確保はこれからも、意識していただければと思います。

      返信
  2. H2O

    シンデレラ睡眠というヤツですね。通常でも美容と健康のためですが、アトピーの人にとってはさらに切実なポイントです。

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      H2Oさん、こんにちは。
      アトピー性皮膚炎を治療している医師に、取材などでお話をお聞きすると、多くの医師が最も共通しておっしゃるのは「アトピーは寝ないと治らない」ということです。
      それぐらい、睡眠はアトピー性皮膚炎の改善を目指す上で大切な要因といえるでしょう。

      返信

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