新築じゃなくてもシックハウス?

監修:坂部貢 先生

シックハウス症候群、そのときの治療は?

化学物質はアトピーを悪化させます。まずは予防が肝心ですが、すでに取り込んでしまった化学物質にはどう対処したら良いのでしょうか?疑われたらまず受診してみましょう。

外出したり旅行に出かけると症状が治まるのに、家に帰ると悪化する。リフォームをしたり新しい家具を購入したあとに症状が強まった。そんな変化に気づいたら、シックハウスかもしれません。

家の中のホルムアルデヒドを測定する方法としては、リトマス試験紙のような簡単なチェック紙が市販されていますし、保健所に簡易測定を依頼することもできます。

皮膚症状が主であればまず皮膚科を受診しますが、症状と居住環境の変化に強い関連がある場合はシックハウスの専門外来へ。今のところこの病気を診断、治療できる病院は少ないのですが、北里研究所病院の臨床環境医学センターや、東京労災病院、国立病院機構相模原病院など全国約10カ所に専門外来が設置されています。本やインターネットで検索し、受診の際には事前に電話予約を。かかりつけ医による紹介状があると診察に役立ちます。

身の回りや体内から化学物質をとり除く

体に取り込んでしまった化学物質を排出する経路は主として呼吸・便・そして尿や汗の3つ。有害物質を解毒して、体外に排出しやすい体をつくることが大切です。脂溶性のものは脂肪に蓄積しやすいので、脂肪を減らせばそこに溜まっていた化学物質を排出することができます。汗をかくことも大事です。運動や入浴で自律神経を刺激することは、汗とともに有害物質を排出しやすい体づくりに役立ちます。排出された化学物質が皮膚を刺激しないよう、汗の処理も忘れずに。

食事やストレスを見直してバランスの良い生活を

シックハウス症候群の患者さんは、有害物質を解毒するためビタミンやミネラルをより多く消費するので、これらが不足に陥っているケースが多くみられます。専門外来では、解毒酵素の働きが悪い人や、解毒をサポートするミネラルやビタミンB群が欠乏している人には、点滴治療を行う場合もあります。
食事による対策としては、有害物質を吸着して体内への吸収を抑制させる食物繊維や、解毒を補助するビタミン、ミネラルを摂ること。脂溶性の物質を水溶性に変えて代謝するのは肝臓の働きなので、肝臓を助ける栄養や生活スタイルを心がけることも大事です。また、精神的なストレスは免疫系や神経系に負担をかけ、働きを低下させます。十分な休養をとり、自分に合った方法で上手に気分転換をはかりましょう。生活のリズムを整え、傷や腫瘍の治りを良くするメラトニンというホルモンは、毎日決まった時間に真っ暗な部屋で眠ることで分泌が促されます。

規則正しい生活をして、質の良い眠りを確保しましょう。

アトピーやアレルギー症状の悪化をくい止めるためにも、化学物質に対する対策は欠かせません。有害物質に対する感受性があるということは、健康に生きるためのセンサーを持っているということ。シックハウス対策と治療を重ねていけば、症状の出にくい体になっていきますから、体の内外のできるところから環境を改善していきましょう。

アトピー性皮膚炎=シックハウス症候群、ということではありませんが、その原因を考えると、関わりは大きいと考えられます。

花粉症も、日光街道を境に花粉が飛ぶ山の方より、反対側の街に患者が多いことから、街道を花粉が越える際の排ガスとの関係が疑われています。

アトピー性皮膚炎を克服していくためには、化学物質の問題を考えていくことは大切と言えるでしょう。

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新築じゃなくてもシックハウス?」への4件のフィードバック

  1. みかん

    衣食住のうち、最初に食の改善ややかゆくない衣服を探すことに気を取られてしまいますが、住環境もアトピーには非常に重要だと実感してます。私自身が引っ越しをしたことで劇的に改善したことがありましたので。

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    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部 投稿作成者

      みかんさん、こんにちは。
      みかんさんが実感されておられるように、住環境は、重要な要因の一つです。
      身の回りへの環境の変化(転地の効果)だけでなく、化学物質の影響なども少なからず関わってきます。
      また、新築の家に引っ越すことで、逆に悪くなることもありますので(化学物質の関係など)、良い点、悪い点、両方に注意が必要かもしれません。

      返信
  2. 田中

    改めて周りを見ると、汚染源だらけではないかと震撼した。生活していく以上、逃げようがない。

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部 投稿作成者

      田中さん、こんにちは。
      確かに、身の回りを「汚染源」で囲まれているケースは多いかもしれません。
      でも、社会環境のように個人レベルで対応ができないケースもありますが、個人レベルで対応が可能なこともあります。
      そうした汚染源から遠ざかる、あるいは汚染源を処理するような工夫も、考えてみると良いかもしれません。

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