食生活とアトピー

監修:牧野直子 先生

アトピー改善に役立つ 食生活「8つのポイント」

食生活の変化は、そのまま体調の変化となってあらわれます。
乱れた食生活のままでは肌の調子は改善しません。
アトピーに優しい食生活を知り、それを年間約1000回の食事に生かしましょう。

どんなふうに食事をとればいい?

ご飯を食べると太ると誤解して、主食を抜いてしまう方がいますが、炭水化物は必須栄養源。主食を抜くと、体を動かすエネルギーが不足し疲れやすくなったり、集中力に欠けたり、食事のバランスが崩れます。ご飯の粒は消化する時に腸を刺激するので便通をよくする効果もありますし、おかずも食べやすくなります。主食を抜かないだけでなく、食事も抜かないこと。特に朝食をとることは、体温を上げ、体にスイッチを入れる効果もあるので、大切です。

便通が悪くなるような食事は腸年齢を老化させる原因となります。これには、5つの傾向があります。

①野菜や根菜などの食物繊維が少ない。②乳酸菌が少ない。③野菜や魚より肉中心。④雑穀よりも白米やパン・麺というように穀物の精製度が高い。⑤朝食など食事を抜きがち…このような傾向がある方は、腸年齢が進んでいる可能性があります。便通をよくする食事を心がけ、腸年齢を若返らせましょう。

人間の腸には約1兆個の腸内細菌が住んでおり、合わせた重さは1.5kgにもなるといわれています。これらの腸内細菌の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れると、腸内環境が悪化。腸内に善玉菌が不足すると、腸年齢は老化します。乳酸菌は腸に運ばれた食物を分解し、有益な物質を作り出す善玉菌。乳酸菌を摂ることで腸年齢を若返らせることができます。

乳酸菌は腸での定着率が悪いので、毎日補給する必要があります。ヨーグルトなら毎日100〜200gが理想。はちみつやバナナ、大豆に多く含まれるオリゴ糖は、乳酸菌の餌になり、乳酸菌を育てる効果があります。

成人に必要な食物繊維の量は1日に20〜25g。これは食事だけで摂るのは大変な量といわれます。毎食きちんと摂り、食物繊維が多い野菜、きのこ、海藻類を摂ってもやっと20g程度です。食物繊維は加熱しても成分は変化しないため、加熱してかさを減らすと、量を摂りやすくなります。また穀類からも食物繊維は取れます。分づき米や玄米、シリアルに含まれるので、足りない場合にはこうした食品の助けを借りることも大切です。

また、便通をよくするためには、食物繊維を摂るだけではなく水分も必要。1日にコップ8杯くらいを目安にして、水やお茶を飲むようにしましょう。

旬の野菜はおいしいだけでなく、栄養価も豊富。冬のほうれん草は、夏ものの3倍のビタミンCを含むというデータもあります。スーパーには、一年中ほとんどの野菜が並びますが、野菜のビタミンやミネラルは季節によって変化しており、旬のものを選びながら献立を立てる方が効率よく栄養が取れます。野菜は冷暗所や冷蔵庫の野菜室で保管し、新鮮なうちに食べましょう。

肉と魚と大豆は同じ食品群の中にあり、タンパク源となっています。この中では特に、魚がアレルギーにはいいことがわかっています。EPA(エイコサペタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という悪玉コレステロールを減らす効果がある不飽和脂肪酸が含まれているからです。野菜は、生野菜なら1日に両手で3〜4杯くらいを毎食摂るのが理想的です。

忙しいと食事の時間が一定しませんが、なるべく規則正しいリズムでとりましょう。血糖値からみると、4〜6時間おきに食事することが適当です。体にリズムを与えるという意味でも、朝・昼・晩、決まった時間に食事するようにしてください。どうしても間を空けなければならない時には、おやつなど間食を控えめにとりましょう。また、睡眠間際に夜食をとると、消化が不十分になり、安眠が妨げられるので、お勧めできません。

健康にいいといわれる食品でも、同じものばかり食べ続けるのは好ましくありません。ニンジンが体にいいからとニンジンジュースばかり飲んでいたらカロチノイドが皮膚に沈着してしまったという例も。肉でも牛肉には鉄分、豚肉にはビタミンB1というように、それぞれに独自の栄養分があります。まんべんなくいろいろな食品をとるようにしましょう。

とはいえ、すべての食品を毎日食べようとすれば、摂取するエネルギー量も増えますし、ノルマを果たすようにして食べると窮屈になり、何より食事が楽しくなくなるというデメリットが。日替わりで一定の期間内に摂るように心掛ければよいでしょう。

肉や魚、野菜をバランスよく摂取したつもりでも、調理方法次第では脂質をとりすぎることも。昼はとんかつ、夜は魚のフライでは、揚げ物ばかりでエネルギーの面から見ても脂質のとりすぎになります。1日の食事の中で調理法にバラエティをもたせる工夫をしてください。また、1回の食事の中でも調理法が重ならないように注意しましょう。主菜がとんかつで、副菜がフライドポテトとマヨネーズを使ったサラダでは、やはり脂質が多すぎるので、酢の物やおひたしなどのさっぱりした副菜に。また、主菜がしゃぶしゃぶやゆで豚なら、副菜は野菜炒めにするなど、工夫しましょう。

アレルギー体質を持っている方やアトピーの方の中には、アレルゲン(抗原)を特定しないまま、アレルゲンになりやすい食品を勝手に制限してしまっている方や、知らずに食べ続けてしまっていることも。食物アレルギーが疑われる方は、アレルゲンを特定することが大切です。アレルゲンが特定できれば、必要な栄養素をそのアレルゲンの代替食品で摂ることができます。牛乳がアレルゲンとなっている場合には、豆乳で代替したり、卵の場合は肉や魚を食べるなど、工夫することが可能です。

食事は、体の細胞を作り、エネルギーを得るために、不可欠な生活習慣と言えます。その内容が「良い」か「悪い」かは、体づくりにも大きく関わってきます。

毎日の生活習慣だからこそ、「良い状態」を積み重ねて、「良い体づくり」ができるように、意識して欲しいと思います。

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食生活とアトピー」への3件のフィードバック

  1. 更紗

    トマトにレタス…冬でもあたりまえにスーパーにあるし、サラダは一年中定番です。何も考えずに食べていました。これからは、冬は体を冷やさないものを選びたいと思います。

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  2. NaNa

    腸内細菌1.5キロ?!体重5●キロの私の体の1.5キロが細菌分だったとは!菌は自分の体の一部だったんですね…大事にケアしないと(^_^;)

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      NaNaさん、こんにちは。
      人は、ものすごい数の細菌と共生しています。その中には悪い菌もあれば、良い菌もいます。上手にケアしてくださいね。

      返信

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