ペットアレルギーを知って、ペットと仲良く快適に

監修:堀口高彦 先生

しっかり対策して安全に飼おう!!あなたのペットの飼い方を見直そう

少しでもアレルギー症状を抑えるためには、しっかりとした対策が必要です。

イヌ

アレルゲンと症状

最近は小型の洋犬をマンションなどの密閉された室内で飼う方が増加しています。
番犬として屋外で和犬を飼っていた時代と比べると、アレルゲンにさらされる機会が圧倒的に多くなっています。イヌに舐められた場所が赤くはれるという例もありますが、最も多いのはくしゃみや鼻水、目がかゆくなるなどの症状です。イヌアレルギーはフケによるものが最も多く、これが空中に飛散し、体内に侵入するからです。飼い始めて5~6年でアレルギー症状が発症することが多いとされています。

週2回洗って換気のよい部屋で飼おう

一般に、イヌは飼い主からの愛情を強く求めますが、その一方で飼い主に対して非常に従順です。
そのため、決められたルールに納得すれば、アレルギーが起きないように生活することが比較的容易です。最大の対策はイヌのアレルゲンで最も多いフケを防ぐことです。
これは空中に飛散しやすいので、室内で飼うのではなく屋外で飼うことによって、かなり改善されるようになります。どうしても室内でしか飼えない場合には、部屋の換気を行い、まめに掃除をすることが大切です。
また、週2回のシャンプーによっても、アレルゲンの飛散を影響のない程度まで減らすことが可能です。週2回で十分ですので、しっかりシャンプーしましょう。
また、布製の家具、カーペットなどはアレルゲンを取り除きにくいのでイヌの生活空間には置かないほうが安全です。

ネコ

アレルゲンと症状

ネコアレルギーは、イヌによるアレルギーよりも発生率が高く、前ページの表3で見ても動物アレルギー抗体の値が最も高いのがネコです。
ネコアレルギーのアレルゲンは、ネコの顔の被毛、フケ、尿で、唾液中にはありません。大きさも3~4ミクロンと小さく、空中に飛散しやすいのが特徴です。
症状としては、気管支喘息、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎などの症状が誘発されることが多く、ネコを飼ったことがない場合に起きることもあります。これは、ネコを飼っている人の衣服などを介して、家庭内に運ばれるからだと考えられています。

居間や寝室は避け、ひっかかれないように

勝手気ままなネコは、イヌと比べて飼い主のいうことを聞いてくれません。
シャンプーも苦手で、外出後に花粉など他のアレルゲンを室内に持ち込むこともあります。対策はイヌと同様ですが、イヌよりもきめ細かに対応したほうがいいかもしれません。
居間や寝室などには入れないようにし、部屋の掃除や換気を心がけます。イヌ、ネコとも空気清浄機は効果があります。アレルゲンが取り除きにくいカーペットを避けることはもちろん、接触後は手を洗い、服を着替えます。
引っかかれて傷を作ることで、アレルゲンが侵入しやすくなるので注意します。

室内で犬や猫を飼っている場合、アトピー性皮膚炎の患者が一緒に生活しているならば、アレルゲンが浮遊しないような工夫はしっかり行うようにしましょう。

 

ハムスター

アレルゲンと症状

ハムスターは尿中のタンパク濃度が高いため、乾燥した尿中タンパクが室内に飛散しやすくなります。
また、唾液中のタンパクもアレルゲンで、ハムスターに噛まれた傷口から唾液中のタンパクが体内に入り、アナフィラキシーショック※で死亡するという事件も起きました。
ジャンガリアンハムスターのアレルギーは、イヌやネコと比べてアレルギーが発症するまでの期間が短く、約1年で発症します。また、くしゃみや目がかゆいなどという症状は少なく、咳などの気管支症状となってあらわれやすいのが特徴です。
※アナフィラキシーショックとは外来性の抗原物質(アレルゲン:食物、ハチ毒、薬剤など)が体内に入り、皮膚、呼吸器、循環器、消化器などの全身の臓器が急速に障害され、血圧が低下して急性の循環不全になる重症な即時型反応をアナフィラキシーショックと呼びます。意識障害から失神することもあります。

尿が固まる砂を毎日換えて換気!咬まれないようにしよう

尿中のタンパクが乾燥して室内に浮遊し、それを吸い込むことで気管支にアレルギー症状が出やすいのがハムスターのアレルギーです。
そのため、尿を放置しないようにすることが対策の第一。尿で濡れると固まるタイプの砂を使って、少量でも固まった砂は毎日捨ててください。暖房や冷房で部屋が乾燥しすぎないようにすることも大切です。
アレルゲンとの接触を減らすために換気を心がけ、通気がよく、人の生活空間と重ならない玄関などで飼育するほうが安全です。夜行性なので夜活動しますから、その間にアレルゲンが飛散しないよう、夜はカバーをかけたほうが安全です。
接触後は手を洗い、咬まれない、引っかかれないように注意しましょう。また、ハムスターのアレルギーは、子どもより成人男子に多い傾向があります。特に喫煙者がハムスターぜんそくにかかりやすいというデータがあります。
アナフィラキシーショックの症例にも喫煙者の成人男子が多いので、咬まれないように気をつけてください。ただし、ハムスターのアレルギーは単独で現れることも多いので、飼育を止めれば間もなく症状はなくなります。

※ それでもペットを飼いたい方へ

アトピー悪化を最小限に抑えるために十分なアレルギー対策を

すでにペットを飼っているペットアレルギーの方が、ペットを手放せないのは、ペットを飼うことによって得られる気持ちの安らぎや愛情を実感されているからでしょう。
それはストレスによって悪化するアトピーをはじめアレルギーに対しても十分効果があると考えられます。運動不足になりがちなアトピーの方にとっては、イヌの散歩はいい運動にもなります。アレルギーに対する最大の対策は、アレルゲンとの接触を避けることです。ですから、ペットアレルギーには、ペットを飼わないことが最大の対策なのです。
しかし、それができたら誰も苦労はしません。ですから、これからペットを飼いたいと思っているアトピーの方は、今後ペットアレルギーになることも十分考えた上で、決断する必要があります。
飼い始めたのに、手放さなくてはならなくなるくらいなら、ペットは飼うべきではありません。飼う前に皮膚科やアレルギー科の医師に相談し、アレルギー検査をしてもらうことも大切です。
また、アトピーが治るまでは、爬虫類、観賞魚、カメなどを飼う方法もあります。節度を守った飼い方をしながら、ペットと一緒に幸せな毎日を送りたいですね。

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ペットアレルギーを知って、ペットと仲良く快適に」への2件のフィードバック

  1. りすどん

    私も軽いアレルギーがありますが、ペットを飼っています。ちょっと反応がでても、それを上回る癒しのパワーがあるので、工夫しながら飼い続けるほうを選んでいます。

    返信
    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      りすどんさん、こんにちは。
      ペットは、アレルギーに対してはマイナス要因となることがありますが、同時に、精神的な支えになるなど、プラス要因もあります。反応が強く出ると難しい部分もありますが、可能な範囲で、工夫し続けながら一緒に暮らせるように頑張ってください。なお、反応が強すぎる場合には、知り合いや他の家族の協力を得ることが必要になることもありますので、注意ください。

      返信

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