ペットアレルギーを知って、ペットと仲良く快適に

監修:堀口高彦 先生

アトピーだけどペットを飼っても大丈夫なの?そんな疑問をお持ちの方がたくさんいます。
ペットブームとともに、アレルギーの原因としてペットの存在が知られるようになってきています。

ペットと仲良く快適に

すでにペットを飼っている方はもちろん、これから飼いたいと思っている方もペットとの正しい暮らし方を知っておきましょう。

増えるペットの室内飼育

ペットブームといわれるように、ペットを飼う家庭が増えています。
現在、飼育されているイヌは全国で約1200万頭、ネコは1000万頭を超え、15歳以下の子どもの数よりペットの総数のほうが多いという時代になっています。内閣府の統計でも36%以上の家庭でペットを飼育しています。
成人ぜんそく患者でも37・3%の人がペットを飼育しています(表1)。これは、ペットに安らぎや癒しを求める人が増えたためでもあります。少子化によって子どもの代わりにペットとの触れ合いを求め、家族同然に寝食を共にする飼い主も増加しています。
そのためペットの多くは室内で飼育されるようになり、マンションや一人暮らしでも飼育ができるハムスターなども人気が高まっています。
室内という密閉された空間で長時間、ペットと暮らすことによって、増えてきたのがペットアレルギーです。

ぜんそくで悩んでいる。でも、ペットは手放せない

ペットを飼うとアレルギーが出る可能性を知っていても、ペットを飼いたいと考えている方も増えています。これはペットを飼うことによって得られる安らぎ、癒し、生活の潤いを求めるためです。番犬やネズミ捕りのためにペットを飼っていた時代から、ペットは、コンパニオン・アニマル(伴侶動物)の役割を果たすようになっているのです。
ぜんそくで悩んでいる患者さんに対して、堀口先生はペットを手放すように指導しました。それでも多くの方が、ペットを手放さなかった(表2)のは、私たちの生活にペットが占める重要さがそれだけ増していることの証拠でもあります。
アトピーの患者さんでも、現在ペットを飼っていたり、これから飼いたいと考えている方がたくさんいます。ペットと快適に暮らすためには、アレルギー症状やアトピー性皮膚炎を悪化させない上手な飼い方を知っておかなくてはなりません。

ペットが家族の一員になっているとき、アレルゲンと分かっていても、離すことができないことはあるでしょう。

でも、そのまま過ごして、症状がさらに悪化した場合には、結果的に傍に置けなくなることも考えられます。ペットと過ごす場合には、そうならないように、環境づくりをしっかり考えていくようにしましょう。

 

ペットアレルギーの特徴と対策

ペットアレルギーがどうして起こるかは、意外と知られていません。
アレルギーが起こる理由を知って対策に役立てましょう。

増えるペットの室内飼育

実は、ペットアレルギーとなる原因には、ペットの毛以外にもペットのフケ、唾液、尿などさまざまなものがあります。なかでも、尿中のタンパク質は、乾燥すると空中に浮遊しやすくアレルゲンになります。ペットのアレルゲンは、花粉やダニハウスダストよりも粒子が細かく、しかも長時間空気中に滞留するために、呼吸によって体内に吸入されやすいのです。その結果、ペットを飼っていると体内にペットのアレルゲンに対する抗体が作られ、アレルギー反応を起こしやすくなります。ペット別では、ハムスター、ネコ、イヌの順に多くの抗体が体内で作られます。表3のように、ペットを飼っていると、ペット以外のアレルゲンにも反応しやすくなります。このため、ペットアレルギーがあるからといってペットを手放してもダニやハウスダストのアレルゲンがあるため、症状が消えないこともあります。

大切なペットだから飼い方を見直して安全に

ペットアレルギーのもう一つの特徴は、食物アレルギーなどと比べて、抗原に接してから反応が出るまでの時間が短いことです。
ペットのいる家に入ったり接触をしただけで、数分後にくしゃみや、鼻水、皮膚症状、ぜんそく症状があらわれます。
また、ネコを抱いた人が手を洗わずに帰ってきただけで、症状が出ることが多いのです。これらは、ペットアレルゲンが5ミクロンと非常に小さく軽いために、体内に吸収されやすく、簡単に衣服などに付着してしまうからだと考えられます。
もはや家族の一員となっているペットと暮らすためには、飼い方を見直し、アレルギーが起こりにくい生活をともに送ることが大切なのです。

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ペットアレルギーを知って、ペットと仲良く快適に」への2件のフィードバック

  1. りすどん

    私も軽いアレルギーがありますが、ペットを飼っています。ちょっと反応がでても、それを上回る癒しのパワーがあるので、工夫しながら飼い続けるほうを選んでいます。

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    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      りすどんさん、こんにちは。
      ペットは、アレルギーに対してはマイナス要因となることがありますが、同時に、精神的な支えになるなど、プラス要因もあります。反応が強く出ると難しい部分もありますが、可能な範囲で、工夫し続けながら一緒に暮らせるように頑張ってください。なお、反応が強すぎる場合には、知り合いや他の家族の協力を得ることが必要になることもありますので、注意ください。

      返信

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