生活環境を見直せばアトピーは改善できる!


アトピー・アレルギーを改善するためのVOC(揮発性有機化合物)対策

トータルVOCで汚染度を知る

住宅メーカーの中にはF☆☆☆☆(Fフォースター:ホルムアルデヒド放散等級の最上位規格)の建材を使用しただけで安全性をアピールし、健康住宅とうたっているところもあります。F☆☆☆☆はホルムアルデヒドの揮発が少ないだけの建材であり、ホルムアルデヒド以外の多くの化学物質が揮発しています。
3ページでVOC(揮発性有機化合物)の説明をしましたが、個々の揮発性有機化合物の総量をトルエン換算にした数値をTVOC(トータルVOC=総揮発性有機化合物)といい、汚染濃度の水準を示します。
厚生労働省によるTVOC指針値は400μg/立方メートルです。しかし、日本木造住宅産業協会の65物件130室の調査によれば、木造軸組工法の入居前の新築住宅において最大値が約5 8 0 0 0 μg / 立方メートル、平均で約6000μg/立方メートルもありました。400μg/立方メートルを下回った住宅はごくわずかでした。
集成材やビニールクロスを多用した住宅はTVOCが高く出ます。自然建材を多く使い床も壁も天井も無垢の木材を使用しても、畳や襖や障子がない住宅はTVOCが高く出ます。だから、TVOCが高いだけでは有害性を判断できないという意見が当初はありました。
しかし、多くの化学物質過敏症の患者さんの反応から判断すると、「たとえ自然建材を多用していてもTVOCが高ければ症状が出現しやすい」「無垢の木材を中心に畳や襖や障子を適度に使っている住宅はTVOCは低く、症状が出現しにくい」ことがわかってきました。自然建材でも揮発性化学物質が多すぎると有害になります。自然建材であれば安全とは言いきれないのです。
よって、TVOCを測定することは、室内空気の有害性を判断する上で非常に重要な方法であるといえるでしょう。

シックカー症候群〜車の中も要注意!

狭く密閉された空間が有害化学物質で汚染されていたとしたら、たとえ短時間でも体への影響が心配です。そんな空間が身近にあるとすれば、まず考えられるのは車の中。
1999年の調査では、国産車の新車で、ホルムアルデヒド・トルエンなど162 種類の有害化学物質が検出され、トータルVOC は1 立方メートルあたり14000μg(マイクログラム)でした。これはなんと、厚生労働省の指針値400μg の35倍!
2007年度以降の新車(乗用車)については、日本自動車工業会が、室内のホルムアルデヒドやトルエンなど13の揮発性有機化合物に設けられている化学物質濃度を指針値以下に抑制する自主規制を行っています。
しかし指針値はあくまでも目標値であって、安全値ではありません。さらに13 物質以外の化学物質も使われており、トータルVOC は以前とあまり変わっていないのが現状です。
車のVOC 対策も、やはり換気が一番。乗る前にしばらく窓を開けておくなどの工夫を。特に納車から1 カ月程度の新車は揮発量が多いので、注意してください。

ホルムアルデヒドの吸着分解商品の実態

ホルムアルデヒドなどの室内の化学物質によるシックハウス症候群、シックスクール症候群、化学物質過敏症などが問題になっていることから、ホルムアルデヒドなどを吸着分解するという、壁材やカーテンなどの商品が出まわっています。
このような化学物質低減商品を利用する場合、その性能をしっかりチェックしましょう。メーカーが示したデータの中には、100ppmもの高濃度のホルムアルデヒドが短期間で10ppmに下がったというようなものもありますが、ホルムアルデヒドが100ppmの環境では、人間は短時間で死亡することがあります。このような状況は日常ではありえません。必ず、データの内容を確認する必要があります。
現実に即して考えれば、例えば指針値である低濃度の0.08ppmに近い0.1ppmのホルムアルデヒドを、どれくらい低下させる能力があるかが重要です。
また、ホルムアルデヒドが酸化したギ酸の測定も必要です。ホルムアルデヒドが低下しても、ギ酸が増えることがあるのです。建材だけですべてのホルムアルデヒドが二酸化炭素と水に分解することはほとんどありません。しかし、このような性能試験を示している商品は、ほとんどないのが現状です。

家庭でできるVOC対策

したがって、化学物質を吸着分解して減らすよりも、化学物質そのものをなるべく使わないようにすることが大切です。
空気中の揮発性化学物質対策においては、VOCを発生させるような商品を使わないことが一番大切です。かといってすべてそのような商品で生活することは不可能です。どういう商品からどういうVOCがどのくらい揮発しているかを正確に測定することは難しいですが、多かれ少なかれ室内にはVOCがただよっています。
そこで、2時間に1回くらいは窓を2カ所以上大きく開けて空気の通りをよくして換気することが大切です。窓を全く開けず換気扇だけを回してしまうと、室内が陰圧になり壁紙などに含まれているVOCを空気中に引っ張り出してしまうこともあります。

TVOCの研究成果

日本臨床環境医学会では、毎年研究発表を行う学術集会が行われています。最後に、2008年に旭川医科大学で行われた研究発表の中で興味深い2つの研究を紹介します。
1つ目は、東京大学大学院の水越厚史さんによる「化学物質過敏症患者におけるVOC曝露と心拍変動のリアルタイムモニタリング」です。
この研究では、健常者と化学物質過敏症の患者さんに24時間連続で心拍数と総揮発性有機化学物質(TVOC)を測定できる装置をつけてもらい、関連性を調べました。その結果、化学物質過敏症の患者さんでは、TVOCの濃度が自覚症状と心拍数に影響を与えていることが分かりました。健常者の場合、TVOCの濃度による自覚症状は現れませんでしたが、心拍数には影響が認められました。化学物質によって頭痛やめまいなどの自覚症状は現れなくても、自律神経への影響で自覚できないほどの軽度の悪影響が心臓などに及ぼされていると考えられます。
2つ目は、藍野住環境研究所の橋本康弘さんによる「印刷物から発生する化学物質による室内空気汚染とその実態把握に関する研究」です。
書籍に使用されているインクや接着剤やコーティング剤などからは、TVOCが発生しています。この研究では、学校の教科書9冊と雑誌6冊から発生するTVOCを測定しました。その結果、書籍から3ミリの近さでは全てからTVOCが検出されました。書籍から10、20、30センチと離れれば離れるほどTVOCの濃度は減少しました。
教科書の平均値と雑誌の平均値を比べると、教科書の方が低くなっていました。学校の教科書は低VOCのインクや接着剤を使っているためと考えられます。

カビが出す化学物質にも要注意!

家の中のVOC(揮発性有機化合物)を減らすことは、有害化学物質から身を守るために必要な対策です。ところがVOCを減らすことによって、例えばホルムアルデヒドのような防腐・防カビ効果のある物質が減ると、細菌やカビが増えやすいという新たな問題が生じることがあります。
細菌やカビは室内の有機物質を分解し、その副産物としてジェオスミン(カビ臭の元)や二硫化ジメチルなどの化合物を作ります。このような化学物質をMVOC(微生物由来揮発性有機化合物)といいます。
MVOC がシックハウス症候群の原因となることも十分考えられますが、その対策として特に重要なのはカビ対策。カビ対策は、掃除と換気などの物理的対策が基本。
抗菌剤や殺菌剤などの化学物質は、それ自体が有害に働くことがあるので避けましょう。

<カビ対策のポイント>
□ こまめな掃除と換気を心がける
□ 風呂場や台所の水蒸気は換気扇で外に出す
□ 加湿器を使いすぎない
□ 家具は壁から離し、押入れにはすのこを敷くなど、室内の空気が流れやすい工夫を
□ エアコンのフィルターはこまめに掃除する

 

VOC(揮発性有機化合物)対策をするうえでTVOC(トータルVOC)という基準が大事になります。汚染濃度の水準を表すものです。

例えば木材は無垢でも他の材料に化学物質が含まれていては安全ではないということですね。

家庭ではVOCを発生させる商品を使わない、窓を開けて喚起をよくする、カビ対策をきちんとするといった日常生活での対策が大事になります。

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