アトピー性皮膚炎のお薬や治療

よい睡眠が、アトピーを改善する

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よい睡眠が、アトピーを改善する

監修:角田 和彦
監修:角田 和彦(かくた かずひこ)
かくたこども&アレルギークリニック 小児科・アレルギー科 院長
1953年生まれ。1979年、東北大学医学部卒業。専門は小児循環器・アレルギー疾患。自分自身を含め、5人の子供と妻にアレルギー体質があることから、常に患者の視点ももちながら、具体的なアドバイスときめ細かい診療を続けている。著書に『アレルギーっ子の生活百科』(近代出版)、『食物アレルギーとアナフィラキシー』(芽ばえ社)、『アレルギーと食・環境』(食べもの通信社)などがある。

日の出と共に起き、暗くなったら眠る。そんな生活リズムが、心身の成長とアレルギー症状の改善に大きな影響を与えています。睡眠とアレルギー疾患の関係についてお話しましょう。

アトピー性皮膚炎の症状が悪化すると、かゆみで夜眠れなくなり、睡眠不足が続いてしまいがちです。しかし、過剰なアレルギー反応を抑えて症状を回復させるためには、十分な睡眠が必要。逆に言うと、しっかり眠ることができれば、皮膚のかゆみを軽減することができます。
とは言っても、眠れなくて困っている人に「眠りましょう」と言うだけでは解決になりません。そこでまず、睡眠が人間の成長にとってどれだけ大切かを知ってください。そして、睡眠を含めた規則正しい生活リズムが、体にどのような影響を及ぼしているのかを理解しましょう。そうすれば、毎日の生活をどのように改善すればよいのかが、具体的にわかってきます。
特に小さいお子さんのいるお母さん、これから赤ちゃんを産む予定のプレママさんは、子どもの睡眠についてしっかり勉強しておいてください。乳幼児期の睡眠は、体全体の発達に大きく関係しているのですから。

副腎皮質ホルモンは睡眠中に分泌される

「副腎皮質ホルモン」と聞いて、アトピー治療などに使われるステロイド剤を思い出す人も多いと思います。ステロイド剤には人工的に作られた副腎皮質ホルモンが含まれていますが、副腎皮質ホルモンは、もともと人体の副腎で少しずつ作られるホルモンです。
副腎皮質ホルモンには、アレルギー反応が起きたときに放出されるロイコトリエンなどの働きを抑えて、かゆみや炎症などの過剰なアレルギー反応を調整する働きがあります。人体には、アレルギー反応を抑える機能がもともと備わっているのですが、これを有効に機能させる(適量の副腎皮質ホルモンが分泌される)ためには、睡眠がとても大切なファクターとなります。
なぜ睡眠が大切かといえば、副腎皮質ホルモンは、脳の視床下部の命令によって睡眠中に分泌されるホルモンだからです。睡眠中に分泌されるといっても、それには様々な条件があります。まず睡眠のリズムが大事で、それが整うと一定の時間帯に分泌されるようになるのです。その説明をする前に、まずは睡眠のリズムについてお話します。

睡眠リズムが大切なホルモン分泌を促す

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠は、眼球の動きを伴い 眠りが浅い状態。逆にノンレム睡眠は、眠りが深くなると体も脳もぐっすり眠っている状態。 睡眠中は二つの睡眠が繰り返されますが、二つの睡眠リズムが、睡眠中に分泌される 副腎皮質ホルモンと成長ホルモンの分泌に大きく関係しています。
人間は、太陽が昇って明るくなると活動が活発になる昼行性動物です。 だから、昼間は活発に行動し、日が暮れて夜になると疲れて眠くなる、 というのが自然な生活リズムなのです。特にこれから成長を続けていく子どもたちは、 昼間はたくさん遊んで夜はくたくたになってバタっと眠るのが理想。睡眠直後に深い眠りに入ると、 この時間帯に成長ホルモンが分泌され、成長が促されます。
入眠直後に深い眠り(ノンレム睡眠)に入るのが理想的な睡眠。眠ってすぐに深い眠りに入ると、 朝方に浅い眠りになる睡眠リズムがつきやすくなります。そして副腎皮質ホルモンは、 朝方の浅い眠り(レム睡眠)のときに分泌されるのです。正確に言えば、この時間帯になると 脳の視床下部の命令で副腎皮質刺・激・ホルモンが分泌され、この伝達によって副腎から 副腎皮質ホルモンが分泌されます。

理想的な睡眠リズム

アトピー性皮膚炎の回復に睡眠は非常に大切です。しっかり眠れればかゆみも軽減します。

アレルギー症状が出た時に抑制してくれる副腎皮質ホルモンは睡眠中に分泌されるホルモンですので睡眠は特に重要になります。

深い眠りで成長ホルモン、明け方の浅い眠りで副腎皮質ホルモンが分泌されます。

上記のことからも、特にお子さんの睡眠のリズムは非常に大切になります。
 

ステロイド剤、プロトピック軟膏が身体にもたらす深刻な問題

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ステロイド剤、プロトピック軟膏が身体にもたらす深刻な問題

監修・資料提供:木俣 肇
協和会病院リハビリテーション科/内科(アレルギー部門)
京都大学医学部卒業後、米国のUCLAに3年間留学しアレルギーの研究に従事。帰国後、ステロイドが、アレルギーを媒介する蛋白であるIgE産生を増加させることを海外の研究者と違う実験系で見出し、海外の免疫学雑誌に発表。IgE産生調節機構に関与している多数の海外の専門の研究者からの一連の発表で、ステロイドによるIgE産生増加は免疫学者の常識となった。


医学は様々な領域でめまぐるしい進歩をとげていますが、アトピーやアレルギーに関する研究も例外ではありません。あとぴナビでは常にアトピーに関する最新情報を集めており、今回はその中でも特に重要と思われる4つの医学論文を紹介します。アトピー性皮膚炎に関する最新の知見を得ることが、今後の治療の参考となることを願っています。

ランゲルハンス細胞とアトピー

「あとぴナビ」6&7月号の特集『夏に向けてアトピーを悪化させないために知っておきたい心得』で「ランゲルハンス細胞」の話に少し触れました。読んでくださった方も多いと思いますが、「ランゲルハンス細胞」という名前は聞き慣れないものであったことでしょう。
すい臓にある「ランゲルハンス島」とよく似た名前をしていますが、それとは全く別の細胞です。どちらもドイツの医学者・パウル・ランゲルハンスに発見されたため、似たような名称になっています。
さて、この細胞、アトピー性皮膚炎と深く関わっていることがここ最近の研究でわかってきました。「ランゲルハンス細胞」と「アトピー」との関わり、また、「ランゲルハンス細胞」と「ステロイド剤」との関わり、そして「プロトピック」との関わりなど、今わかってきつつあることのいろいろを、今回みなさんに医学論文を交えながらご紹介していきます。
まずは、「ランゲルハンス細胞」とはどういう細胞か、ここからお話ししていきましょう。

異物から体を守るランゲルハンス細胞

イラスト

「ランゲルハンス細胞」は、私たちの体の表皮に存在しています。表皮に存在する全細胞数の2~5%の割合になります。
ランゲルハンス細胞は、「樹状細胞」と呼ばれる、樹枝のように突起を伸ばした形状をしていて、この「突起」で、外部から肌に侵入してくる異物(ウイルス・細菌・化学物質など)を見張り、認識します。
体にとって有害な異物が体内に入り込もうとする情報をこうしてキャッチし、それを脳へ伝達。皮膚を正常に保つべく免疫システムを働かせます。
このように、異物の混入から私たちの体を守る細胞ですが、アトピー性皮膚炎を発症している場合、その治療の過程でランゲルハンス細胞を減らしてきてしまった人が多いかもしれません。なぜならランゲルハンス細胞の減少は、ステロイド剤使用と大きく関係しているからです。

ステロイド剤を使うとランゲルハンス細胞が減る

ステロイド剤を使用することで、残念ながらランゲルハンス細胞は減少してしまうということが分かってきています。実験ではベトネベート(ストロングランクのステロイド)を健康な成人男性に1日2回塗布。これをわずか5日間続けただけで、ランゲルハンス細胞の半分が死滅してしまったという結果が得られました。
同じ実験をアトピー性皮膚炎患者でも行うと、はじめの1週間では細胞数にあまり変化が見られず、2週間で顕著に減少し、3週間目ではなんと73%が死滅してしまいました。
ステロイド剤を使用するとランゲルハンス細胞が減るだけでなく、実はT細胞(免疫細胞)も減らしてしまうため、皮膚の免疫力はますます下がります。抗炎症効果も落ち、刺激を受けやすくなり、感染症も起こしやすくなってしまうのです。
ちなみに、このランゲルハンス細胞の減少の仕方は、「アポトーシス」といって、個体を良い状態に保とうとして、悪くなった細胞が自ら死滅していく「細胞の自殺」であったとも判明しています。

一度減ったランゲルハンス細胞はなかなか再生しない

イラスト

健常な肌のランゲルハンス細胞までたったの5日間で半減させるステロイド剤。アトピー性皮膚炎患者の場合は、このことからだけでも使用が不適切であるとわかります。
もし使うのであれば、よほど慎重に期間も塗布範囲も考える必要があるでしょう。慎重になれと言われても、どう使えばいいか、とても難しい判断になることでしょう。
さて、わずか5日で半減してしまったランゲルハンス細胞ですが、この再生にはどれくらいの日数がかかるのかも気になるところです。こちらはヒトではなくマウスでの実験になりますが、再生には50日を要したというデータがあります。回復には実に10倍もの期間がかかっているのですね。減らすのは簡単、でも戻すのは容易ではないということです。

肌にはランゲルハンス細胞という樹状細胞があります。有害物質が体内に入らないよう見張り皮膚を正常に保つための免疫システムを働かせる細胞です。

それがステロイド剤によって減少することが明らかになっています。無くなるのはあっという間ですが、マウスの実験ですが回復するのには50日以上の日数がかかってしまいます。

知っていますかアトピーとステロイドのこんな関係

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知っていますかアトピーとステロイドのこんな関係

監修:三好基晴(みよしもとはる)
1953年福井県鯖江市生まれ 医学博士 臨床環境医
ホスメッククリニック院長
スポーツ選手経験(走り高跳びで2m02cmの記録)をいかし、東海大学医学部でスポーツ医学、トレーニング方法などを研究していた。現在、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー性疾患、化学物質過敏症、電磁波過敏症、がんや糖尿病などの生活習慣病などに対して、衣食住の生活環境を改善する診療をしている。全国で講演活動や小人数の健康セミナーや料理教室を行っている。著書は「買ってはいけない」共著(金曜日)「買ってはいけない2」共著(金曜日)「クラシックダイエット」(オークラ出版)「病気の迷信」(花書院)「健康のトリック」(花書院)「ウソが9割 健康TV」(リヨン社)「健康食はウソだらけ」(祥伝社)携帯小説「ドクターシェフ」http://ncode.syosetu.com/n6757e/などがある。

アレルギーがなくてもアトピーになるの? アトピーになるとかゆみ神経が伸びやすいのはなぜ? ストレスでアトピーが悪化しやすい理由は? これらの質問に答えるためには、共通したある一つのキーワードが必要になります。それは「ステロイド剤」。
本特集では、アトピーとステロイド剤の関係について、あまり知られていない部分に光を当てていきます。

アレルギーがなくてもアトピー性皮膚炎になるの?

アレルギーではなくても、アトピー性皮膚炎と診断されるケースは少なくありません

アトピー性皮膚炎はアレルギー性疾患と言われていますから、すべてアレルギーによって発症していると考えている人が多いと思います。
アトピー性皮膚炎は、原因と言われる食べ物、ダニ、ハウスダストなどの環境物質のアレルゲン物質と、白血球の一種である肥満細胞に付着したアレルギー抗体である血清IgEの結合により、肥満細胞からヒスタミンなどが放出されることによるアレルギー反応によって発症すると言われています。日本皮膚科学会では「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」の中で「アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰返す、掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ」と定義しています。しかし、日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎の診断基準(下段図参照)には、アレルギーの指標となる「血清IgE値の上昇」は入っていません。診断の参考項目に入っているだけです。この診断基準から、アトピーは必ずしもアレルギーによるものではないことが分かります。
実際に、かゆみを伴う皮膚炎の症状などで初めて病院に行って検査をして血清IgE値が正常であっても、臨床症状などでアトピー性皮膚炎と診断されている人たちは少なくありません。このような人たちはアレルギーではないアトピー性皮膚炎なのです。

薬剤によってもアレルギーが増悪するケースもある

ただし、ステロイド剤やタクロリムス剤などの薬物を使用したことによって、血清IgE値が高くなっている人たちがいます。その後いろんな病院で検査をするたびに血清IgE値が高くなっているので、環境物質(アレルゲンや化学物質)によるアレルギーが原因であると思ってしまうのでしょう。
しかし実はステロイドの使用によって血清IgE値が高くなることがわかっています。つまり、ステロイドの継続使用で、アレルギーが増悪することもあるので注意が必要です。

アトピー性皮膚炎の診断基準

食物アレルギー除去食の考え方

アトピー性皮膚炎は大豆や卵や小麦などの食べ物が原因で発症することがあると言われ、そのため血液検査で陽性反応が出た食べ物は一切とらないように厳しい除去食を指導する医師は少なくありません。
しかし、厚生労働省が作成した食物アレルギーの「診療の手引き」によれば、不必要な食事制限はしないことを原則としています。その根拠として、全卵、卵黄、牛乳、小麦、大豆の血液検査においてはいずれも約80%の人が陽性を示しますが、実際にこれらの食べ物を食べて反応をみる食物負荷試験においての陽性率は全卵で約60%、牛乳で約45%、小麦で約35%、卵黄で約25%、大豆に至っては約15%しかありませんでした。
たとえ血液検査で陽性反応が出た食べ物でも、最初は少しだけ食べて反応がでなければ少しずつ増やしていき、普通に食べられれば食べてもよいのです。また、食べて症状が出ても軽くて我慢できるようであれば、食べ続けていると症状が出なくなることもあります。以前よりは除去食を厳しく指導する医師は少なくなってきました。しかし、血液検査で陽性反応が出れば、今は食べられても食べ続ければ反応が出やすくなる、と医学的には根拠の乏しいことを言って、除去食を厳守するように指導する医師もいます。
アトピー性皮膚炎で除去食による厳しい食事制限をすることで、家庭不和になってしまった10歳の男子の症例があります。薬物療法の効果が少なく、米、卵、牛乳、小麦などがまったく食べられず、これらを除去して、粟、ひえ等を中心にした食事療法を始めました。多少、病状は軽減しましたが、1カ月後、再び増悪しました。
この家庭は夫婦共働きで子供は3人。母親は、アトピー性皮膚炎のお子さんと、他の家族とで全く別々の食事を作っていました。しかしそのうち、母親に時間的余裕が無くなり、粟やひえ等を使った食事を、他の家族も食べることになりました。
夫や兄弟たちは不満を持ち、夫婦喧嘩が多くなり、家族の雰囲気が暗くなってきました。このような状態が患者さんの精神的ストレスになり、病状が悪化してきました。このままでは、家庭崩壊につながりかねないと、食事制限を緩めたところ、最初は軽い症状が出ていたものの短時間で症状は治まり、我慢できる状況になり、継続していくうちに症状は出なくなりました。家族みんながほとんど同じものを食べられるようになったため、家庭内も明るくなり、患者さんの精神的ストレスも軽減しました。

アトピー性皮膚炎はアレルギーだから起こるとは限らないんですね。IgEが正常値でもアトピー性皮膚炎と診断されることもあるのですね。

ステロイドやタクロリムス利用によりIgE値が高くなることもあります。アトピー性皮膚炎治療のために使ったステロイド剤がIgE値を上げることがあるので注意です。

無理な除去食も考えものですね。

むしろ少しずつ慣らしていって食べられるものを増やすこともできますから。

ステロイド剤でアトピーは治せない

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ステロイド剤でアトピーは治せない

木俣 肇先生(きまた・はじめ)
1953年生まれ。77年京都大学医学部卒業。85年からUCLAに留 学し、アレルギーの研究に従事。アトピー性皮膚炎に関する研究を海外の雑誌に多数発表。アトピー性皮膚炎患者の毛髪分析にて、ミネラル異常を世界で初めて報告。アトピー性皮膚炎は適切な治療と、規則正しい生活、感情の豊かさ(愛情と笑い)によるストレス発散によって治療しうるとして、講演活動も積極的に行っている。

知っておきたい「アトピーとステロイドの関係」

ステロイド剤はアトピーを治すための薬?答えは” NO!“

ステロイド剤は「免疫抑制剤」です。もともとアトピーを治すために作られた薬剤ではありません。アトピーの発症により、結果として現れた「かゆみ」や「炎症」を抑える力を、ステロイド剤という「免疫抑制剤」が持っているため、”アトピーの 対症療法に役立つ薬”として用いられ ているのです。
「免疫抑制剤」は、主に臓器移植を受けた際などに用いられる薬です。人間の体はとても精巧で繊細にできています。自分がもともと持っているもの以外の臓器が体内に入った時点で外敵だと察知し、これを排除しようと働くようになっています。しかし、せっかく移植した臓器を拒否してしまっては、なんのために受けた移植か、わからないことになってしまいます。
外敵と判断したもの(ここでは臓器)が体内に入ったときに起こる拒絶反応(正しい免疫反応)を抑えて臓器を定着させるためには「免疫抑制剤」が必要で、その一つがステロイド剤です。
アトピー治療薬として広く使われているステロイド剤は「免疫抑制剤」。自己の免疫力を抑制することで、アトピーにより生じたかゆみや炎症さえも抑えてしまうのです。

ステロイド剤の弊害1 「感染症と難治化」

アトピーとは、炎症反応があって、そこに細菌感染症も 起こしている状態です。さらにストレスが加わってくることで悪化します。こうした複合的な症状に対しても、ステロイド剤は「炎症反応」だけ を抑えるので、アトピーの原因の「根治」につながるものではありません。
厄介な問題は、ステロイド剤は免疫抑制剤なので、「使えば自分の免疫力を下げること」です。皮膚の免疫力も落としてしまいますから、二次感染など、感染症をさらに招きやすくする危険性があります。

ヘルペス発症とステロイド剤の関係は?

最近、アトピーの悪化、難治化の原因の一つであるヘルペスに感染する患者さんの数が顕著に増加しています。これまでアレルギーのなかった人でも突然発症する傾向も見られます。温暖化などの環境の変化や、ストレスを抱える不安な時代の到来でリスクファクターが高まっている――、こうした背景がヘルペス増加につながっているようです。
特にステロイド剤を使用してきた場合は問題が複雑で、使っていない人がヘルペスにかかっても”治りが早く、繰り返さない”のに対し、ステロイド剤使用者は、”何度もヘルペスを再発させ、治りが遅い”のです。極端な例では、10回ほども繰り返しかかる方もいます。このことから、ヘルペスにステロイド剤が何らかの影響を与えていると考えられています。

エビデンスで見るステロイド剤でアトピーが治せない訳

今更ですがステロイド剤はアトピー性皮膚炎を治す薬ではありません。
 

そもそも免疫抑制剤ですからね。臓器移植などをしたときに起こる体の免疫反応がを抑えるためものですからね。アトピー性皮膚炎の場合痒みや炎症を抑えるために使われているわけです。

アトピーの痒み、という症状は抑えることができても、アトピーと言う病気そのものを直接治すことはできない、ということですね。

それと免疫抑制の問題以外に体に蓄積されることですね。
 

毛細血管がアトピーを改善する理由

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毛細血管がアトピーを改善する理由

肌の健康は 毛細血管から

「美肌の秘訣は血管力にあり」。化粧品・美容業界で、最近こんな声が大きくなっていることをご存知ですか?
ここ数年、大手化粧品メーカーが商品開発のために、競って血管の研究に取り組んでいるそうです。正確に言えば毛細血管の研究ですが、なぜ皮膚ではなく血管なのでしょうか?
体に張り巡らされた血管は、血液中の酸素や栄養素を体中の細胞に送り届け、老廃物を受取って循環しています。そんな血管の総延長は10万キロ。なんと地球2周半分もの長さになりますが、37兆個にもおよぶ人体の全細胞に酸素と栄養を送り届けるためには、これだけの長さが必要なのです。
もちろん皮膚細胞の栄養も、血管を通して送り届けられます。例えば皮膚の中にはコラーゲンを作る線維芽細胞がありますが、線維芽細胞に栄養が届かなければコラーゲンを作る能力が衰えていきます。コラーゲンが足りなくなれば、皮膚は弾力を失い劣化してしまいます。つまり皮膚の健康を左右しているのは、皮膚細胞に栄養を届ける血管ということになるわけです。

血管の安定化が美肌を保つカギ

すべての血管のうち、その9 9%を占めるの は毛細血管です。血管というと、私たちは人 体解剖図でおなじみの動脈や静脈を思い浮 かべがちですが、実は毛細血管が圧倒的に 多いのです。
皮膚に通じる体の末端や様々な臓器のま わりなどには、無数の毛細血管が張り巡ら されています。毛細血管の太さは5μ〜2 0μ。1μ(ミクロン)は1000分の1ミリ なので、最も細い毛細血管は200分の1 ミリにすぎません。動脈は体を巡る幹線道 路(表通り)のようなもので、そこに大量の 血液が流れます。動脈から枝分かれした毛 細血管は、いわば路地のような細い道。動脈 によって運ばれた血液中の酸素や栄養素は、 毛細血管を通ることではじめて細胞にたど り着きます。
毛細血管の構造を少し詳しくみてみま しょう。毛細血管の外側は壁細胞と呼ばれ る壁で覆われており、内側は内皮細胞に覆 われています。毛細血管は物質の透過性に 優れているのですが、酸素や栄養がむやみに 漏れてしまうと末端の皮膚にたどり着かな くなります。そこで、皮膚外側の壁細胞と内 側の内皮細胞がしっかり接着することで、毛 細血管の構造が安定化します。つまり、中身 が漏れにくくなり体の隅々まで酸素や栄養 が行き渡るようになります。このような健 康な毛細血管がバランスよく張り巡らされ ていることが、美肌を保つ条件となります。

肌の老化を招く 血管のゴースト化

ところが、老化や疾患などが原因で壁細胞ははがれやすくなります。壁細胞がはがれてしまうと内皮細胞もダメージを受けて、血管がつぶれて正常に機能しなくなります。高倉先生は、この状態を「血管のゴースト化」と呼んでいます。血管のゴースト化は加齢と共に進みます。皮膚の場合は、30代からゴースト化が進み始めて毛細血管がだんだん減ってきて、80歳と40歳を比べると30〜40%も減ってしまうという研究データがあります。毛細血管が減ってしまえば、皮膚に栄養が行き渡らなくなって最終的にはシワやシミになります。いくらスキンケアをしても、内部から栄養が届かないのでは効果が半減してしまいます。
皮膚以外でも、血管のゴースト化は進みます。例えば肝臓内の毛細血管がゴースト化すれば肝機能障害が起りやすくなります。脳の場合は、血管が減るというよりも栄養素などが漏れやすくなり、漏れた物質が脳内に溜まることで神経細胞が障害を受けてアルツハイマーなどの原因となります。

皮膚の健康と血管には深い関係があるんですね。
 

血管の研究が進むことで血管の健康状態が悪化すると皮膚の状態も悪化するとが分かってきました。

血管に健康状態があるとは思ってもみませんでした。悪化というのはどういう状態なのですか?

老化や疾患で血管の壁細胞が壊れて血液成分が漏れてしまい、栄養素が皮膚や臓器に行き渡らなくなる状態です。脳だと栄養素が漏れてアルツハイマーなどの病気の原因となります。

皮膚と細菌叢の関係からアトピーの新たな治療法を探る

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皮膚と細菌叢の関係からアトピーの新たな治療法を探る

論文「アトピー性皮膚炎は皮膚の異常細菌叢が引き起こす」を読み解く

細菌の多様性が皮膚の健康を保つ

皮膚や腸をはじめとする人間の体には、数多くの細菌が共生しています。その種類は数千、数は数千兆におよぶといわれ、様々な働きを持つ多様な細菌のバランスが人間の健康に影響を及ぼしています。
腸内細菌の話はご存知の方も多いでしょう。人体の70%もの免疫細胞が集まる腸という器官には、様々な働きを持つ細菌の多様性とバランスにより腸内環境が形成されます。腸内環境は体の様々な器官に影響力を持ち、腸内の細菌叢に偏りが生まれて悪玉菌がはびこれば、免疫力が低下したり健康を損ねてしまいます。
皮膚の細菌叢でも同じことがいえます。皮膚表面の菌の多様性は腸内をしのぐことがわかってきましたが、皮膚表面の細菌叢の多様性が失われ、バランスが崩れることによって様々な弊害が生じます。

黄色ブドウ球菌が増えるとアトピーが悪化する!?

本研究「アトピー性皮膚炎は皮膚の異常細菌叢が引き起こす」は、アトピー性皮膚炎が悪化した際には、皮膚表面の細菌の種類が著しく減り、その過半数が黄色ブドウ球菌によって占められるという現象の因果関係を明らかにするものです。
アトピー性皮膚炎患者の皮膚から細菌を取り出して培養すると黄色ブドウ球菌が多数発育することは、40年以上も前から知られていました。しかしながら、なぜこのような現象が起こるのかははっきりしないままでした。
アトピー性皮膚炎の悪化により黄色ブドウ球菌が増えるメカニズムがわかれば、まだわからないことが多いアトピー性皮膚炎の正確な理解につながり、新たな治療法の開発にもつながります。本研究は、このような成果を目指して行われたものです。

アトピーのモデルマウスを作る

アトピー性皮膚炎と黄色ブドウ球菌の関係の解明がなかなか進まなかったのは、これまでに適切な動物モデルが存在しなかったためです。つまり、人間のアトピー性皮膚炎と同じ症状の動物を用意することが難しかったのです。
本研究グループは、実験用マウスの皮膚からアダム(ADAM) 17という酵素を取り除くことでアトピー性皮膚炎のマウスを作り出すことに成功しました。アダム17は、細胞膜表面の表皮発育因子(EGF)を調整して細胞の分化・増殖や免疫応答などを調整する酵素。稀な疾患ですが、アダム17の遺伝子変異を持つ患者でアトピー性皮膚炎様の症状を示すことが報告されています。このアダム17を人為的に欠損させることで、アトピー性皮膚炎の湿疹モデルを作ったのです。

アトピーマウスでも皮膚炎悪化で黄色ブドウ球菌が増えた

グラフA、グラフB
アトピー性皮膚炎のモデルマウス(以下、アトピーマウス)の皮膚は、3週間ほどでカサカサし始めて8週目頃になると明らかな皮膚炎が認められています。この頃のマウスが、人間のように湿疹部分を掻いている動画も論文では示されています。
実際のデータも検証してみましょう。グラフA は皮膚からの水分蒸散量(TEWL)を計測したものです。水分蒸散量が多いほど皮膚は乾燥するのですが、3週め以降から健康なマウス(黄)に比べてアトピーマウス(赤)は皮膚から数倍の蒸散量があることがわかります。
グラフBはIg E(多くのアトピー患者で高い抗体)の値ですが、アトピー性皮膚炎のマウスの方が圧倒的に高い数値を示しています。マウスのリンパ節を採取して免疫応答の状態を解析しても、インターロイキン4(IL4)や17(IL 17)などアトピー性皮膚炎に関係したサイトカインが多く検出され、人間のアトピー性皮膚炎とそっくりな状態です。
さらに皮膚の細菌の状態をマイクロバイオームという解析方法で調べると、予想通りの結果が出ました。グラフCは、健康なマウスとアトピーマウスの皮膚に存在する細菌の種類を色分けし、生後14週までの変化を示したものです。健康なマウスもアトピーマウスも、2週間目あたりまでの細菌叢(各グラフ左)はほぼ同じです。
健康なマウスの細菌叢をみると、大半を青色の細菌が占めています。これはFirumicutes(フィルミクテス門)と呼ばれる、非常に多様性を持った細菌の系統です。 アトピーマウスの細菌叢をみると、4 週目あたりからC.mastitidis(コリネバクテリウム マスティタイデス:黄緑色)が多くなり、8週目あたりからほとんどC.bovis(コリネバクテリウム ボービス:緑色)と黄色ブドウ球菌(紫色)の2種類だけの異常細菌叢に変貌していることがわかります。

抗生物質による皮膚炎の予防効果

アトピーマウスに抗生物質を与える実験も行われました。離乳直後のアトピーマウスに異常細菌叢に効く抗生物質で持続的な抗菌治療を行うと、皮膚の細菌叢は正常なままで皮膚炎も発症しませんでした。これはつまり、抗生物質による抗菌治療には皮膚炎の予防効果が認められたということです。ただし、この治療は身体への他の影響も強く、、人間に対して行うことはできないレベルのものです。
グラフC

アトピー性皮膚炎になると黄色ブドウ球菌が増えることは昔から知られていました。そのメカニズムの解明が待たれていました。

アダム17という酵素を取り除いたマウスを作り出せたことで解明が進んできました。

アトピーマウスは皮膚の水分蒸散量が多く、IgEの値が高くなり実際に掻いている様子が確認されています。

健康マウスの皮膚には細菌の多様性が認められるのにアトピーマウスだと黄色ブドウ球菌ほか2種類の異常細菌叢に変異しています。

ステロイド剤でアトピーは治せない

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今でも、アトピー性皮膚炎(以下、「アトピー」と略します)の治療にステロイド剤を使用している、または過去に使用していた、そういう方は多いでしょう。そして、「アトピーにステロイド剤を使ってはいけない」という「噂」や「話」を聞いて、なぜ使ってはダメなのかの根拠はつかめないままに止められた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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主治医も知らない?!「IgE」とアトピーの関係

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2009年3月発行のアメリカ病理学誌「The American Journal of Patbology,Vol.174, 922-931」に、注目すべき論文「マウスにおけるアトピー性皮膚炎のアレルギー性炎症反応には、ガレクチン‐3が非常に重要である」(原文は英語)が発表されました。そこには、「アトピー性皮膚炎はどうしてなかなか治らないのか?」という疑問に対する一つの答えが書かれていたのです。
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感染症の克服がアトピーのカギ!感染症ってなに?どうしてかかるの?

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みなさんは感染症にかかったことはありますか?実は、アトピー性皮膚炎(以下、アトピーと略します)の方の皮膚は、すでに黄色ブドウ球菌などの何らかの菌に感染していることがほとんどで、それが悪化しやすい皮膚の環境にあります。
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