医療ナビ 自律神経とアトピー(後編)


具体的に自律神経を整えるための疑問にお答えします。

自律神経を整えるためには、どのような生活が望ましいのでしょうか?

3つの基本で生活を改善し、自律神経を整えましょう。

基本リズムの設定
規則性を持った生活が大切です。できれば自然のリズムと体のリズムが同調していると理想的。つまり、早寝早起きを目標に時間を設定し、そこに食事の時間を割り振れば大まかにリズムがついてきます。ここまでで自然のリズムと体のリズムのセットはほぼ完了。これは自律神経を整える基本リズムの設定でもあります。

次に自律神経への適切な刺激→調整→強化を目標に、運動や入浴(湯治)、学校や仕事を割り振ります。ここからはセットした基本リズムの維持や体への負荷の程度を考えて調整・強化していきます。負荷が大きすぎたり、少なすぎたりした場合はせっかく設定した基本リズムが崩れやすくなりますので注意が必要です。

状態によっては臨機応変に
ステロイドの離脱期や極度の体力低下状態の場合は、自然のリズムに合わせることも難しい場合があります。その場合は、規則性を持った生活を考えるのではなく、ある程度の体力回復を最初に考え、取れるときに睡眠はとり、しっかり栄養面も考えた食生活を優先にした生活リズムで焦らず体力回復を優先させましょう。

自律神経を整えるために、運動も効果的といわれますが、どんな運動をしたらよいでしょうか?

軽い運動から始めて、体力がついたら徐々にレベルを上げていきましょう。


軽い運動や入浴は乱れた自律神経を整えるためにはとても有効な治療方法ですが、重い症状などで体力が落ちている時には、運動その他の方法で自律神経を整えようとしても、効果が得られにくくなることも。その場合、何よりも体力を回復することが大切です。

これまで散歩もしていなかった人がいきなりフルマラソンを始めても、かえって体の負担になるだけです。まずは少しずつでいいので体を動かしてみることから始めましょう。たとえば、近くの公園までお弁当を食べに行くだけでもいいのです。あくまで自分に合った運動をすることが大切です。

散歩やストレッチなどの軽い運動は、血行を良くし、内臓の働きを活発にします。その結果、体にたまっていた余分なエネルギーを使いますから、食欲も旺盛に。体が適度に疲れることによってよく眠れるようにもなるという相乗効果も生まれます。

運動後は、十分に休憩をとって。心拍数や呼吸の上昇のために交感神経が優位になった体を、副交感神経優位な状態にしましょう。これにより交感神経と副交感神経のバランスが正常化します。

軽い運動を続けて体がそれに慣れてきたら、心地よい疲労感を感じる運動へと少しずつ負荷をアップさせていきましょう。自律神経活性化のためには、一定の負荷を体に与え続けることが必要です。

汗をかくとかゆくなります。そんな私に合った運動はありますか?

ヨガやストレッチなど、汗のかきにくい運動から始めてみては。

状態に個人差はありますが、自律神経を整えるための運動は、しないよりはしたほうがいいのです。しかし、運動によって汗をかくこと、心臓の鼓動が早くなり血流が増すこと、体温が上がることなどによってかゆくなる場合があります。医師やカウンセラーと話して、かゆみを抑える方法を併用しながら、少しずつでいいので運動をしていきましょう。車に乗って買い物に行かずに、ゆっくり歩いていくなど普段の生活でも運動はできますし、ヨガやストレッチなど汗をかきにくい運動もあります。そうして段階的に体を慣らしていく方法がベターです。自分のできる範囲から始めることが一番大切なのです。

自律神経を整える入浴法があれば教えて下さい。

不感温度による半身浴がおすすめです。優先すべきは「心地よさ」です。


湯船につかったとき、思わず「ア〜ウ〜」とため息が。誰もが感じる至福のひとときです。これは、緊張の続く生活で交感神経優位の体が、リラックス・なごみの神経である副交感神経にスイッチが変わる瞬間。シャワーでは味わえない入浴だけがもつ、もっとも効果的な癒しでもあります。

温度は37度〜39度の人間の体温に近い温度が理想的(体温は36・5度程度ですから体が冷えることはありません)。30分から1時間ゆっくりと入浴することをお勧めします。熱いお湯は交感神経を刺激するので、目覚めの入浴として短時間入るのは良いのですが、ゆっくりつかることができないことと、血液を体表に集めることから、体の中はかえって温まりにくくなります。また、体温に近い不感温度での入浴は、皮膚への刺激も少ないので安心。41度以上の高温入浴は、皮脂や油分を余分に落とすこともあるのでアトピーの方は注意が必要です。

お勧めの入浴法は、半身浴。ぬるめの温度でゆっくり汗をかくまで入浴すれば、心臓に負担をかけずに全身の血液循環を促すことができ、体の中からよく温まります。湯につかってない肩や腕の水滴は拭き取り、冷やさないようにしましょう。

回数に関しては、体力面などの個人差はありますが、体に負担をかけない程度に1日複数回の入浴が効果的。「心地よい」と感じる程度が目安、苦しいのに我慢して頑張って入浴すると交感神経優位になり、体力も消耗するので逆効果。入浴後は体を休めることも忘れずに。

自律訓練法って何ですか?

体の一部を意識してイメージする練習。自律神経の訓練とリラックスの効果があります。

自律訓練法とは、自律神経失調症の患者が自分自身に暗示をかけることによって自律神経のバランスを整えることを目的にした治療法です。ドイツの精神科医J・H・シュルツの「身体から精神へ」の考え方をもとに考案されました。自律神経失調症の患者だけではなく、健康な人が心身の緊張を緩和し、疲労回復を促す効果もあります。

自律訓練法には、全身をリラックスさせる方法、特定の器官をリラックスさせる方法、自分の意思によって症状が起こらないようにする方法などがあります。特別な器具は使わずに、いつでもどこでもできるのが特徴。自己流ではマスターしにくいので、最初は心療内科の医師やカウンセラーに指導を受けることをお勧めします。

自律神経を整えるには規則的な生活が一番です。しかしステロイドの離脱機などはまずは体力回復を優先して考えましょう。

運動で自律神経を整える場合は軽いものから。運動後は十分な休憩をとって交感神経優位から副交感神経優位な状態に持っていきましょう。その後少しずつ負荷を上げて徐々に体を慣らしていきます。

入浴は交感神経優位の体が副交感神経優位になる瞬間でもあります。そのためにも不感温度で心地よさが大事です。入浴後は体を休めましょう。

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