医療ナビ アトピーと心のコーピング


4.さあ、コーピングをしてみよう!

ストレスを予防するコーピングの技術を身につけて、自分でストレスマネジメントしてみましょう。

マイナスのセルフトークをプラスに変える方法

マイナスのセルフトークをポジティブにすることができれば、意識が変わり、ストレスに対する耐性も強くなります。アトピーの人は「どうせ自分はアトピーだから……」と考えます。「……」の部分には、たとえば「好きなものが食べられない」「夏なのに海で泳げない」「恋人ができない」など、いろんな悩みが当てはまりますね。このセルフトークの問題点は、アトピーを理由にして結果をすでに決まったこととしてしまう点にあります。
セルフトークを変えるためには、非論理性を正すことから始まります。「好きなものが食べられない」のは、アトピーだからではなく、アトピーが悪化する可能性があるからです。正しくは「アトピーが悪化する可能性がある食べ物は食べないようにしている」だけなのに、それをあたかもアトピーのせいにしてしまっている、心の口ぐせだということがわかってきます。自分のネガティブな口ぐせが間違っていることに気付くことは、プラス思考に変わるきっかけとなるのです。

次のステップは「今、ここ」で考えることです。悩んでも過去は変えられませんし、未来のことを考えると必要以上に不安になってしまうことが多いもの。「止められている食べ物を食べてしまった。これ以上悪化したらどうしよう」と悩むのではなく、「マイナスを取り返すために体にいいことをしよう」と考えれば、代謝をよくするために軽い運動をしたり、入浴するなどの行動につながります。

最後のステップは「ありのままを受容する」ことです。アトピーだから恋人ができないと考えるのではなく、「自分はアトピーだがファッションセンスはよい」というように、自分のマイナスの部分とプラスの部分をありのままに認識し、よい面をより強く意識するようにしましょう。ポジティブなセルフトークを出せるようになれば、それまでよりストレスを感じなくなっているはずです。

「相手に働きかける」、「弱点を隠す」、「逃げる」こともコーピング

 
アトピーの人にとって、周囲から必要以上に気を遣われることがストレスになる場合があります。こうしたときには、はっきりと「そんなに気遣わないでほしい」と相手に働きかけることもコーピングです。もちろん、アトピーをからかわれたりしても我慢するのではなく、「やめてね」と相手に働きかけて、ストレス要因を減らすことも同様です。

また、コーピングには「回避」という手段もあります。アトピーの炎症がひどくて外出もつらいときは、無理して出かけずに、思い切って休みを取る。また、長袖のシャツなどで見られたくない部分を隠すこともコーピングです。消極的にではなく、自分の意志で積極的に「逃げる」こともストレス回避のためには大切なことなのです。

ストレスをコントロールしてアトピー悪化を防止しよう!

 
ストレスをコントロールするためには、呼吸法によるイメージトレーニングが有効です。「いいことを吸い込んで悪いことを吐き出す」というイメージ効果だけではなく、生理学的にも体に酸素が行き渡ることによって全身の細胞が活性化します。緊張やストレスは交感神経を刺激し、呼吸を早めます。ゆっくりと呼吸し、吸うときよりも吐くときに時間をかけるのは、緊張すると吐きにくくなるためです。

呼吸法に代表されるストレスのセルフコントロール方法はたくさんあります。たとえば、マラソンの高橋尚子選手が、シドニーオリンピックで“hitomi”の音楽で気分を盛り上げて金メダルを獲得したように、気分を高揚させる「マイテーマソング」を持つこともストレスコントロールの方法です。アトピー悪化の要因にもなるストレスを上手にコントロールするスキルを身につけ、ポジティブに生きることも、アトピー改善の大きな力となるはずです。

5.リラックスのためのイメージトレーニング 【呼吸法によるコーピング】

ストレスを感じたとき、その場で何の準備がなくてもできるコーピングが呼吸法です。3〜4回繰り返すと、思った以上にリラックスできますので、ぜひ試してみてください。

  1. 息を吸う(4カウント)

    息を吸う (4カウント)
    まず肩の力を抜き楽な姿勢をとり、ゆっくりと鼻から息を吸い始めます。吸い始めから吸い終わりまで4カウントくらいかけましょう。このとき心身ともに自分を癒してくれるいい物を吸い込むことをイメージします。難しければ、幸せを感じる色(ピンクなど)を吸い込むことをイメージしましょう。

  2. 息を止める(1カウント)

    息を止める(1カウント)
    息を止めている1カウントの間に、吸い込んだいいイメージが体全体に広がっていく様子をイメージしてください。色でイメージした場合には、自分の体の色が変わっていくようなイメージでも構いません。
     

  3. 息を吐く(8カウント)

    息を吐く(8カウント)
    8カウントかけてゆっくりと口から空気を吐いていきます。このとき口を尖らせて体の中にたまっていた嫌なものやストレスの源を吐き出すイメージで行います。灰色などの色でイメージしても構いません。

ストレスをためないために自分をもっと認めよう!

 
アトピーについて人と比べない
あの人は改善したのに、私はよくならない…。人と自分を比べることは大きなストレスになります。誰かより劣っているという考えは、惨めな自分を作り出すこと。他人と自分を比べることは、同時に誰かと比較した自分しか認知できなくなりがちです。ありのままの自分を見つめましょう。

すべてをアトピーのせいにしない
積極的でないのはアトピーだから、性格が暗いのはアトピーだから、友だちづきあいが悪いのはアトピーだから…。かゆみや炎症を避けるために、生活にさまざまな制限が加えられるアトピーの生活。だからといって、それがすべての人格を形成しているわけではありません。非論理的な思考を見直して、前向きに考えられるようにすることが大切です。

アトピーでもあきらめない
スポーツをしてみたい、恋人がほしい、お酒を飲む席に参加したい……でも、アトピーだから無理だと考えてはいませんか。汗をかいたらシャワーで洗い流せばよいし、アトピー肌だから恋が成就しないということもないはず。あとになって、「あのときやっておけばよかった」と後悔することは大きなストレスになります。あきらめずに、どうやったらアトピーを悪化させずにやり遂げられるかを考えることも、本当は楽しいことです。

アトピーに関するコーピング

まずはマイナス思考をプラスに。「どうせアトピー性皮膚炎だから」を「アトピー性皮膚炎、だけど私は~が得意」と前向きにとらえます。

弱点を隠したり、逃げることも大事です。皮膚を隠す洋服、無理して出かけない、などもストレス対処技術です。

他に気分転換の運動、音楽などもお勧めです。他にもスポーツ選手なども取り入れているのが深呼吸によるリラックス法です。

アトピー性皮膚炎であることを受け入れ、プラス思考、人と比べない、何でもアトピー性皮膚炎のせいにしない、諦めないといった前向きの思考を身につけることでアトピー性皮膚炎の悪化を防ぎ、精神的なダメージから逃れることができるのです。

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