知っていますかアトピーとステロイドのこんな関係

監修:三好基晴 先生

ステロイド剤は、皮膚の修復を抑制してしまう

また、浜六郎医師は「過度なストレスが長時間続いた後でほっと落ち着いたとき、今までアドレナリンに抑えられていたマスト細胞は、その反動で過敏性を高めヒスタミンを放出します。
傷ついた細胞膜からはアラキドン酸が放出され、プロスタグランディンやロイコトリエンが作られるため、アレルギー反応と似た現象が起きます。はじめは痒みだけですが、徐々に炎症が強くなるにしたがって発赤や「ぶつぶつ」など皮膚炎の症状が揃ってきます。これがアトピー性皮膚炎の本当の姿ではないでしょうか? 多くのアトピー性皮膚炎がアレルギーでないと言われることがありますが、このような理由からです。
皮膚炎にステロイド剤を塗れば、一時的に症状が良くなってもマスト細胞を抑えているのではないので炎症の原因は抑えていません。
ですから、ヒスタミンやアラキドン酸はたまっていて炎症の原因は蓄積するばかりです。こう考えれば、塗れば塗るほどステロイド離脱性の皮膚炎に拍車がかかり悪化する、ということがうまく説明できます。」と述べています。

ステロイド剤では根本原因を取り除けない

さらに、浜六郎医師は「乳児は日々新たな刺激を受けています。しかし、自力で解決する方法を身につけていないために、よく泣きます。泣くのは子どもにとって何らかの不都合があるためですが、親(保護者)が泣く原因を見つけられない場合は、子どもにはストレスです。家の中で過ごす時間が長く、ストレスが持続するなら、内因性のアドレナリンとステロイドで長く抑えられてきた免疫抑制からの離脱反応としての皮膚の炎症も起こりやすくなるでしょう。成長とともに困難への対処法を身につけ、親も子どもへの対処方法が分かり始め、子どもの感じるストレスが少なくなるでしょう。そのため、離脱症状は生じなくなり、アトピー性皮膚炎は自然に治癒するのでしょう。(中略)
ステロイド剤を外用すると、根本的原因はそのままでも、一時的に皮膚炎は軽快します。しかし、もともと内因性アドレナリンとステロイドの離脱症状として生じていた皮膚における炎症反応が、外からの強いステロイド剤で抑制されただけです。

しかもマスト細胞から出る炎症を引き起こす物質は抑えられていませんから、同じ量のステロイドでは間もなく効かなくなります。より強い外用ステロイド剤が必要となり、ステロイド剤依存状態の深み(泥沼)にはまっていくことになります。まじめに外用ステロイド剤を使えば使うほど、ステロイド剤依存状態が強まるのです。(中略)

以上のことから、アトピー性皮膚炎がなぜ起こるのか?ステロイド依存皮膚炎になぜなるのか?が見えてきたと私は考えます。脱ステロイド療法に取り組む皮膚科医が異口同音に提唱する『早起き早寝、適度な運動、バランスのよい食事、適度に言いたいことを言う』は、病気にならないための本質的な健康法ですね。
ガイドラインに従う皮膚科医のもとで、アトピー性皮膚炎の治療にまじめに取り組んできていて、外用ステロイド剤を増量しなければ効果がなくなってきている人は、ステロイド剤を断つ、つまり脱『ステロイド』以外のやり方では治癒しないと、ご理解いただけると思います。」と述べています。
 

ステロイド剤ではアトピーの根本原因を取り除くことはできませんから、アトピーの回復のためにはステロイド剤の長期連用に気をつけることが大切になります。

また同時に「早寝早起き、適度な運動、バランスの良い食事」などの生活改善や「適度に言いたいことは言う(ストレスを溜めない)」ということも大切になってきます。

 
 

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