アレルギーを軽減する暖房・換気のコツ


アレルギーを軽減する暖房・換気のコツ

監修:角田 和彦
監修:角田 和彦(かくた かずひこ)
かくたこども&アレルギークリニック 小児科・アレルギー科 院長
1953年生まれ。1979年、東北大学医学部卒業。専門は小児循環器・アレルギー疾患。自分自身を含め、5人の子供と妻にアレルギー体質があることから、常に患者の視点ももちながら、具体的なアドバイスときめ細かい診療を続けている。著書に『アレルギーっ子の生活百科』(近代出版)、『食物アレルギーとアナフィラキシー』(芽ばえ社)、『アレルギーと食・環境』(食べもの通信社)などがある。

いよいよ冬も本番。前回は家の中の化学物質汚染についてお話しましたが、今回は冬に気をつけたい室内空気の汚染というテーマで、室内の暖房と換気に絞って説明します。

冬は寒さで十分な換気がしにくい季節ですが、気温が低いぶん化学物質の揮発が抑えられるので、空気汚染は比較的落ち着いた季節といえます。とはいえ、室内で多量の化学物質が発生してしまえば話は別。この時期に特に気をつけたいのは、しまってあった冬物の衣類や寝具を出すときと、部屋の暖房です。衣類や寝具については、第5回「衣替えの季節を快適にするアレルギー対策」(あとぴナビ2010年9月号)で詳しく説明しているので、そちらを参照してください。

冬の室内は、室温20℃・湿度50%が目安

冬の時期の室内温度は、なるべく20℃を超えないように温度設定しましょう。室温が20℃を超えるとダニが発生しやすくなり、化学物質も揮発しやすくなります。湿度は60%以下、50%を目安にして、カビの原因となる結露をなるべく抑えるようにします。室温20℃以下、湿度50%程度を基本として、それぞれの暖房器具を使う際の注意点を説明します。。

【ストーブ・ファンヒーター】外排気式の暖房器具が理想的

イラスト
ガスや石油が燃焼すると、窒素酸化物(二酸化炭素や一酸化炭素など)が発生し、のどや気管支、目などを刺激します。だからストーブやファンヒーターは、排気が室外に排出される外排気式のものを選ぶのが理想的。排気が室内に出ないという意味では、電気ストーブもよいでしょう。
室内に排気されるタイプのストーブやファンヒーターを使う場合は、1時間に1回5〜10分以上の換気が必要です。寒い日の換気はつい億劫になってしまいがちですが、できるだけ換気を心がけてください。

加湿器よりも除湿機が必要

冬は空気が乾燥するので加湿器を使っている方も多いでしょう。しかしガスや石油を燃料としたストーブ・ファンヒーターを使っている場合、これらの燃料が燃えるときにかなり大量の水が作られるので、加湿器は必要ありません。
暖房中の部屋のとなりの寒い部屋は、燃料が燃えて発生した水分で湿度が上昇し結露してしまいます。結露とは、外気との温度差のために窓ガラスや壁に水滴がつくこと。結露によって湿度が高まり、カビやダニが発生しやすくなります。北側に面している部屋ほど、壁や窓が冷たくなるために結露が発生しやすくなります。結露が発生した部屋は、窓を開けて換気するか、除湿機が必要になります。
除湿機を使う場合は、除湿機のフィルターにホコリやカビが発生してしまうので、週1回以上は掃除するようにしましょう。

しまってあったファンヒーターを出すときは…

ファンヒーター【使い始めの注意点】

ホコリをとる

ファンの周辺などホコリをかぶっていれば掃除機で吸い取る。できれば、内部にたまっているホコリも吸い取る。業者に点検整備・掃除を頼んでもよい。

試運転

固定式のファンヒーター
窓を開けて十分な換気をしながら、数時間試運転する。

持ち運び可能なファンヒーター
屋外で数時間試運転する

冬は暖房器具を使うため室内の温度、換気、湿度など気をつかうべき点がいくつかあります。

戸建ての場合、石油ファンヒーターを使う場合もあると思いますが、できるだけ外部排気のものを使いたいものです。室内排気の場合はまめな換気を心掛けましょう。

石油、ガスファンヒーターの場合は燃焼時に水分が作られるので加湿器より除湿器が必要です。

しまってあったファンヒーターを使う場合はほこりをとったり試運転をしたりしましょう。

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