アトピーと感染症の最新研究


ステロイドやプロトピックは感染症を悪化させる

感染症への対応で何よりも注意しなければならないのは、ステロイド剤やプロトピック軟膏などの免疫抑制剤を使用してはいけないということです。理由は二つあります。

免疫抑制剤を使ってはいけない 理由1 免疫力を下げると感染症リスクが高まる

ステロイド剤やプロトピック軟膏は、体の免疫機能を低下させることでかゆみや炎症を抑えています。
アトピーの皮膚はもともとバリア機能が弱く、健康な肌では問題のない菌でも抵抗力が弱いため感染症を起こしやすい状態です。こんな状態の皮膚で、さらに薬で免疫力を下げてしまったらどうなるでしょう? 当たり前ですが、感染症リスクはさらに高まります。

免疫抑制剤を使ってはいけない 理由2 ステロイド剤使用で、より強い感染症が増える

次のグラフ(木俣先生によるデータ)は、アトピー患者の皮膚に存在する悪性の細菌について調べたものです。
左側のステロイド剤をぬっていない状態では、細菌のほとんどが黄色ブドウ球菌でした。しかし、ステロイド剤をぬることで、多少黄色ブドウ球菌は減るものの、逆にMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や緑膿菌といったより強い菌に感染していることがわかります。これは感染症の悪化を意味します。
このデータからは、ステロイド剤を使うと感染症が悪化することがわかります。ヘルペスなどのウイルス感染に関しても、同じことが考えられます。

アトピー患者の皮膚に存在する悪性の細菌

離脱症状を乗り越えるポイントは感染症のコントロール

ステロイド剤の離脱症状(リバウンド)に悩んでいる方も多いと思います。離脱症状が悪化して皮膚科に行けば、ステロイド剤を中断したからアトピー性皮膚炎が悪化したとして、ステロイド治療に戻すよう指導されることも多いでしょう。しかし、再びステロイド剤を使ってしまったら、さらにアトピーが悪化してしまいます。
ここで、離脱症状について簡単におさらいしてみましょう。ステロイド剤の量を減らしたり使用を中断すると、なぜ離脱症状が起こるのでしょうか? それは、免疫力を低下させることによってアレルギー反応による炎症を抑制していた薬が、体内に入ってこなくなるためです。
このとき体は、自分が本来持っている免疫力を正常な状態に戻そうとして炎症反応を起こします。さらに、免疫力が低下しているために、感染症による悪化も同時に起こりやすくなっています。つまり、離脱症状では、体が自らの治癒反応として起こす炎症と感染症が混在していることが多いのです。
多くのケースでは、感染症をいかに乗り切るかが、離脱症状を乗り越えるポイントとなります。そうであれば、感染症を悪化させる免疫抑制剤を使うべきでないことは、もうおわかりでしょう。
感染症を乗り切る際は、黄色ブドウ球菌などの細菌やヘルペスなどのウイルスをいかにコントロールするかが大切です。逆に、感染症をうまくコントロールできれば、離脱症状もそれほどひどくならないのです。

もう一つのポイントがステロイド剤やプロトピック軟膏などの免疫抑制剤の使用です。

アトピー性皮膚炎の場合バリア機能が低い状態なのに免疫力を下げることに問題があります。

ステロイド剤を塗布することで黄色ブドウ球菌が多少減ってもMRSAや緑膿菌などの、より強力な菌に感染してしまいます。

ヘルペスなどのウイルス感染についても同様のことが言えます。離脱状態の場合、自然治癒反応による炎症と感染症が混在していることになります。

感染症をうまくコントルールできれば離脱状態もさほどひどくなりません。
 

この記事を評価する
残念もう一息普通参考になったとても参考になった まだ評価されていません
Loading ... Loading ...

コメントを残す







次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>