アトピーを改善する育菌のススメ

監修:青木皐 先生

育菌のコツ1 菌が嫌がるものを遠ざける

肌の「育菌」の第一段階は、常在菌が嫌がるものを遠ざけること。まずは紫外線から守ってあげましょう。遺伝子を傷つけるなど、紫外線が皮膚の細胞に与える害は周知の事実ですが、常在菌も紫外線が苦手。普段から心がけている紫外線対策が、そのまま「育菌」になります。 紫外線対策の「育菌」的ポイントとしては、日焼け止めクリームだけに頼らず、帽子や日傘、肌回復のための十分な睡眠といった様々な工夫をすること。UVカット化粧品などを使いすぎると、化粧品成分の刺激が苦手な常在菌の負担になるからです。

次に気をつけたいのは、肌の乾燥。エアコンの効いた部屋にいることが多い現代の生活は、周囲が乾燥しがちです。特に女性は男性に比べて皮脂が出にくいので、化粧水や乳液で十分な保湿を心がけましょう。ただし、これも過剰にならないように気をつけます。 外側からの保湿だけに頼らず、日頃から十分な睡眠をとり、腸内常在菌のバランスも整えて、体の中からの「育菌」を心がけましょう。

皮膚を良い環境を保つには、皮膚だけを考えるのではなく、睡眠や運動、入浴、食事など、他の生活習慣も関わっている、ということですね。

アトピー性皮膚炎を克服していく上で、こうした毎日の生活習慣に気をつけることはとても大切ですが、同様に、皮膚の環境を良いものに整えるためにも、生活習慣は見直した方がよいのかもしれまん。

 

育菌のコツ2 菌が好きな環境を作る

第二段階では、常在菌が好きなものを与えてあげましょう。皮膚常在菌の好物は、なんといっても汗。皮膚常在菌にとって汗は最高のごちそうだから、人間が汗をかいてくれることは、彼らにとって何よりも幸せなことなのです。東南アジアや南太平洋の島々など高温多湿な地域には、驚くほど肌がしっとりつやつやの人が多いですね。

気温が高いと汗をかくし、湿度が高ければ皮膚も乾燥しません。そんな環境は、皮膚常在菌にとってもパラダイス。常在菌たちは喜び、人の肌は天然のクリームで潤うという、菌と人間の見事な共存関係が成り立っているのでしょう。

育菌のコツ3 「洗いすぎ」も「不潔」も肌には逆効果

肌を洗いすぎないことも、「育菌」のためには大切です。これは最初に言いたいぐらい大事なことですが、同時に誤解も招きやすいことなので、少し慎重に説明します。肌の「育菌」は、皮膚常在菌に、肌バリアとなる皮脂膜を作る手助けをしてもらうことが目的ですから、体を洗いすぎて皮膚常在菌がいなくなってしまっては困ります。 だからといって、常在菌が好きな汗をかきっぱなしにして不潔にしたほうがいいのかというと、そうではありません。かいた汗を放置しておけば、かゆみなど肌の負担となり、酸化した皮脂は肌荒れの原因にもなります。 実際、汗を放置したままで皮膚常在菌が増え続けるかというと、そんなことはありません。菌たちも、自分の住処がウンチとオシッコだらけになると嫌気がさして増えることをやめてしまうからです。

ここでいう「肌を洗いすぎないこと」は、過剰に潔癖なほど洗う必要はないということです。肌が清潔な状態に保たれていることを大前提として、「育菌」を心がけてください。

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アトピーを改善する育菌のススメ」への2件のフィードバック

  1. 総天然色

    皮膚常在菌が、健康な肌を守ってくれているのは分かりました。一方で健康な肌や生活が、常在菌を守りもしていることも分かりました。大事な常在菌を守ってあげなきゃ!でもスキンケアアイテムによっては、常在菌が弱ったり死んじゃうなんてことはないのかな?

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    1. あとぴナビ編集部あとぴナビ編集部

      総天然色さん、こんにちは。
      皮膚の主な常在菌は「表皮ブドウ球菌」になりますが、現在、市販されているスキンケアアイテムで防腐剤を使用するアイテムは、防腐剤が持つ抗菌力が、表皮ブドウ球菌にどうしても影響を与えてしまいます。
      しかし、表皮ブドウ球菌は繁殖力も強いので、一定時間で回復はしてくるようです。
      なお、純粋なオイル類で酸化防止剤も使用していないものであれば、皮膚の常在菌に対する影響は、かなり軽微ですむでしょう(但し、オイルだけでは保水ができていないため注意が必要です)。

      返信

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