知っていますかアトピーとステロイドのこんな関係


ストレスでアトピーが悪化することがあります。関係はあるのですか?

ストレスが長時間続くと、皮膚の修復がうまくいかなくなります

アトピー性皮膚炎の患者さんで、数年前にステロイド軟膏の使用をやめ離脱症状をのりきり職場復帰した人が最近になって再発し、受診される方がおられます。そういった患者さんに再発したきっかけを聞いてみると、思い当たるきっかけが分からないという人もいますが、職場や家族との人間関係や仕事による精神的なストレスが要因となった人が少なくありません。
このようにアトピー性皮膚炎はストレスが大きな要因になっていると言われていますが、ストレスが加わるとなぜアトピー性皮膚炎になりやすいのでしょうか。

長時間のストレスで、皮膚は傷つく

浜六郎医師は、『薬のチェックは命のチェック』31号、特集「アトピー性皮膚炎」の中で、アトピーとストレスについて次のように述べています。「狩や危険の回避、デスクワーク時には頭脳や筋肉を最大限に働かせなければなりません。強いストレス時に瞬発的指令を発するのが体内から出る(内因性)アドレナリン。闘いのインフラを整える(代謝と各臓器の調節をする)のが内因性ステロイドです。
この指令を受けると、体のあらゆる部位が、それぞれの役割に応じてストレスに対処する態勢をとります。酸素とエネルギー(ブドウ糖)を確保し、必要な臓器に回す補給路を確保します。アドレナリンは、必要なこれらすべてのことを実に巧みにやり遂げます。(中略)
ストレスが一時的なものならば、血液不足も一時的で、体は傷つきません。むしろリズミカルな軽いストレスに慣れることで、より強いストレスに耐える体ができてきます。
しかし、その人にとって強すぎるストレスが長時間続くと、皮膚や腸の粘膜は血液不足に陥り皮膚が犠牲になり傷つくため、修復のための炎症反応が起きます。」と述べています。

ストレスが一時的な場合

ステロイド剤は、皮膚の修復を抑制してしまう

また、浜六郎医師は「過度なストレスが長時間続いた後でほっと落ち着いたとき、今までアドレナリンに抑えられていたマスト細胞は、その反動で過敏性を高めヒスタミンを放出します。
傷ついた細胞膜からはアラキドン酸が放出され、プロスタグランディンやロイコトリエンが作られるため、アレルギー反応と似た現象が起きます。はじめは痒みだけですが、徐々に炎症が強くなるにしたがって発赤や「ぶつぶつ」など皮膚炎の症状が揃ってきます。これがアトピー性皮膚炎の本当の姿ではないでしょうか? 多くのアトピー性皮膚炎がアレルギーでないと言われることがありますが、このような理由からです。
皮膚炎にステロイド剤を塗れば、一時的に症状が良くなってもマスト細胞を抑えているのではないので炎症の原因は抑えていません。
ですから、ヒスタミンやアラキドン酸はたまっていて炎症の原因は蓄積するばかりです。こう考えれば、塗れば塗るほどステロイド離脱性の皮膚炎に拍車がかかり悪化する、ということがうまく説明できます。」と述べています。

ストレスが長時間続いた場合

ステロイド剤では根本原因を取り除けない

さらに、浜六郎医師は「乳児は日々新たな刺激を受けています。しかし、自力で解決する方法を身につけていないために、よく泣きます。泣くのは子どもにとって何らかの不都合があるためですが、親(保護者)が泣く原因を見つけられない場合は、子どもにはストレスです。家の中で過ごす時間が長く、ストレスが持続するなら、内因性のアドレナリンとステロイドで長く抑えられてきた免疫抑制からの離脱反応としての皮膚の炎症も起こりやすくなるでしょう。成長とともに困難への対処法を身につけ、親も子どもへの対処方法が分かり始め、子どもの感じるストレスが少なくなるでしょう。そのため、離脱症状は生じなくなり、アトピー性皮膚炎は自然に治癒するのでしょう。(中略)
ステロイド剤を外用すると、根本的原因はそのままでも、一時的に皮膚炎は軽快します。しかし、もともと内因性アドレナリンとステロイドの離脱症状として生じていた皮膚における炎症反応が、外からの強いステロイド剤で抑制されただけです。
しかもマスト細胞から出る炎症を引き起こす物質は抑えられていませんから、同じ量のステロイドでは間もなく効かなくなります。より強い外用ステロイド剤が必要となり、ステロイド剤依存状態の深み(泥沼)にはまっていくことになります。まじめに外用ステロイド剤を使えば使うほど、ステロイド剤依存状態が強まるのです。(中略)
以上のことから、アトピー性皮膚炎がなぜ起こるのか?ステロイド依存皮膚炎になぜなるのか?が見えてきたと私は考えます。脱ステロイド療法に取り組む皮膚科医が異口同音に提唱する『早起き早寝、適度な運動、バランスのよい食事、適度に言いたいことを言う』は、病気にならないための本質的な健康法ですね。
ガイドラインに従う皮膚科医のもとで、アトピー性皮膚炎の治療にまじめに取り組んできていて、外用ステロイド剤を増量しなければ効果がなくなってきている人は、ステロイド剤を断つ、つまり脱『ステロイド』以外のやり方では治癒しないと、ご理解いただけると思います。」と述べています。

強すぎるストレスが長時間続くと皮膚や腸の粘膜は血液不足に陥り皮膚が傷つき修復のために炎症反応がおきます

緊張から解放されるとアレルギー反応と似た症状がでます。

ステロイドを使用して一時的に肌の症状を抑えても真の炎症の原因を抑えているわけではないので、間もなく効かなくなってしまいます。

そしてさらに強いステロイドとなります。短期の使用はともかく、長期連用によるステロイド依存は絶対に避けたいものです。

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