垢でアトピーが悪化するって本当ですか?


垢でアトピーが悪化するって本当ですか?

死細胞は免疫を刺激し様々な疾患を悪化させる

今回のお話の主役は皮膚の垢です。垢は皮膚から排出された死細胞で、表皮細胞の大部分を占めるケラチノサイト(角化細胞)がその役割を終えたもの。
ケラチノサイトは皮膚の水分保持やバリア機能維持、免疫応答などの役割を担う細胞で、皮膚の潤いを保つセラミドやNMF(天然保湿因子)は、ケラチノサイトが表皮の基底層で生まれてから死ぬまでの過程において作られます。この過程がターンオーバー(角化)と呼ばれていることは、本特集記事の予告編(あとぴナビレター5月号)でお伝えしました。 
垢のような死細胞は、体全体に存在します。腸であれば腸管の粘膜組織、気道であれば気管の粘膜組織などの死細胞がそれに当たります。腸管や気管などの粘膜は上皮細胞(皮膚でいえば表皮細胞)で覆われており、外界からの異物や病原体の侵入を防いでいます。これらの上皮細胞が死ぬと、皮膚では垢、腸では便、気管では痰として排出されるわけです。 これらの死細胞は体の排泄物であり人体には特に何の影響も及ぼさない、というのがこれまでの定説でした。しかし、これから紹介する渋谷彰教授ら(筑波大学医学医療系・生命領域学際研究センター)の研究がこの定説を覆しました。体中の粘膜の死細胞は無害なものではなく、免疫細胞を直接刺激することでアトピー性皮膚炎、腸炎、ぜんそくなどの発症を促進することが、世界で初めて明らかにされたのです。

2型ヘルパーT細胞が 多いと アレルギー体質になる

あらかじめ二つのキーワードを押さえておくと、この研究が理解しやすくなります。まずは「制御性T細胞」の話から始めましょう。 
アレルギー体質の人は、アレルギー反応を引き起こす免疫グロブリンE(IgE)という抗体が多いことがわかっています。IgEは、ダニのフンや花粉などのありふれた異物(抗原=アレルゲン)に免疫反応を示す抗体です。 
このIgE を作っているのがB細胞と呼ばれる免疫細胞。B細胞はヘルパーT細胞からの情報によって様々な抗体を作るのですが、2型ヘルパー細胞(Th2)がB細胞に情報を伝えるとIg E が作られます。だから、2型ヘルパーT細胞が多い人ほどIgEが増えてアレルギー体質になりやすいということになります。 
ちなみに、B細胞は1型ヘルパーT細胞(Th1)や炎症性ヘルパーT細胞(Th 17)などからも情報を受け取ります。1型ヘルパーT 細胞は微生物やウイルス感染の情報、炎症性ヘルパーT細胞は主に細菌の情報をB細胞に伝えます。 
このようにヘルパーT細胞には何種類かあるのですが、アレルギー体質はTh 1とTh 2のバランスによって決まるといわれています。というのは、この二つのヘルパーT 細胞は互いに抑制し合う関係にあるからです。Th 1かTh 2のどちらかに偏りがちとなるので、Th2に傾くとIg Eが増えてアレルギー体質となります。

垢などの排せつ物が実は人体に悪影響を及ぼすことが分かってきました。
 

皮膚の垢、つまり死細胞が免疫細胞の一つである制御性T細胞を刺激してアトピー性皮膚炎の発症を促すみたいですね。

この話のキーワードの一つが制御性T細胞です。制御性T細胞の一つである2型ヘルパーT細胞が多いとアトピー性皮膚炎にかかりやすくなります。

ただし制御性T細胞には制御作用もあり免疫が働き過ぎて自分自身を攻撃するのを抑える役割もありますよね。

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