乳幼児とアトピー

監修:千葉友幸 先生

食物アレルギーとアトピー

赤ちゃんの腸は未熟 成長とともに耐性がつきます

私たちが口にした食物は、胃や腸で消化されてから体内に吸収されます。タンパク質はアミノ酸レベルにまで分解され、腸管から吸収されます。発育途上の乳幼児はこうした消化吸収能力が未熟であり、免疫の機能も未発達。そのため早い時期から異種タンパク質を与えすぎると、体が処理しきれずにアレルギー反応を起こしてしまうのです。

現在、保健所健診では生後5カ月、体重7kgほどを目安に離乳食が指導されていますが、食物アレルギーが心配なケースでは果汁よりも野菜スープを優先させ、離乳開始も6カ月を過ぎてからと指導しています。離乳食は少量から始め、同じものを続けて大量に与えないことが肝要です。体の機能が十分に整っていない乳幼児は、少しの刺激でも過敏症状が出やすいのです。しかし成長とともに消化能力や免疫機能が高まってきますので、あまり神経質になりすぎず、子供が「自ら治るのを邪魔しない」姿勢も大事です。

乳児湿疹などがみられる場合には、保健所の指導よりもややゆっくりめに離乳食をスタートすることも大切ですね。

 

小さいほど治りやすいので早期発見と早期治療が大切

食物アレルギーを起こしやすい食べ物は年齢によっても異なり、乳幼児期は卵や牛乳が多いのですが、思春期以降は穀物(小麦、ソバ)、甲殻類(エビ、カニ)、果実などの過敏症が増えてきます。食物にアレルギーがあっても一生食べられないというわけではありません。早く原因である食物をつきとめ、その食物をひかえた食事を与えてやれば、やがて耐性を獲得して安全に食べられるようになります。特に年齢が低いほど除去期間は短くてすむので、疑わしい症状がある場合は早めの取り組みが重要です。

「回転食」は主食や副食を回転しながら食休みを作って摂取させるもので、原因食物を避けながら徐々に耐性を獲得する「診断・治療・予防」を兼ねた食物療法です。

耐性を作るための「回転食」

「回転食」はアレルゲンとなる食物を避けて症状を緩和しながら、かつ栄養が偏らないようにしつつ耐性の獲得を目的にした食物療法で、その原型は米国のランドルフ博士が提唱したものです。同じものを続けて食べないことで新たな感作を防止し、また一方で隠れた原因食物を発見することも可能となります。食材を4〜5日ごとに回転しながら与え、症状を悪化させる食材は除き、症状が安定してくれば新たな食材を回転に加えて増やします。ブレンネマンの研究では耐性の獲得は年齢が低いほど早いのですが、必ず専門医の指導を受けましょう。

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食物アレルギーには「ハッキリ型」と「かくれ型」がある

ハッキリ型(即時型)
かくれ型(遅延型)

 
アレルゲンとなる食物を食べてから時間を置かずに症状が出るアレルギー反応のこと。卵やサバ、エビやカニ、そばなどを食べて、じんましんが出たり強いかゆみが起こったりするのはハッキリ型の反応。 アレルゲンを食べた後、時間が経過してから反応が出るアレルギー反応。同じ食物を大量に食べ続けることでも起こります。血液検査や皮膚テストでは判明しないことが多く、除去・負荷テストで判定。「ハッキリ型」の100倍の頻度で起こるともいわれます。

かくれ型は、血液検査や皮膚テストではわかりにくく、気づかないことが多いもの。疑わしいと感じた場合は、除去・負荷テストを行ってみるのも良いかもしれません。

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乳幼児とアトピー」への1件のフィードバック

  1. choco

    私自身がアトピーです。今のところ子どもに症状は出ていませんが、いつも心のどこかで心配していました。でも、あんまりビクビクしていると、かえってよくないのかも? ビクビクが子どもにうつっちゃう?! …でも、とりあえず羊毛のお布団は、買いかえます(^_^;)

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