巻き込み子育てで目指すはたっぷり睡眠、はつらつ子育て

監修:川上一恵 先生

アトピー症状や育児の不安に悩むアトピーっ子のお母さんへのアドバイスを、小児科医の川上先生に伺いました。

川上 一恵(かわかみ・かずえ)先生医学博士
筑波大学医学部、大学院博士課程修了。筑波大附属病院、(株)日立製作所水戸総合病院、茨城県立こども病院で研修。
現在、第一医院(東京都渋谷区)小児科勤務。小児科学会認定医、「子どもの心」相談医。東京都渋谷区子育て支援センター相談員としても活躍。お二人のお子さんをお持ちの「お母さん先生」です。

かゆみを抑えるコツを知って巻き込み子育て・元気子育てを!

掻くことと泣くことでさらにかゆみは強くなる

アトピーのかゆみは、夜が一番つらいのです。
寝ている間にひっ掻いて思いがけず悪化してしまうこともあります。
掻きむしれば肌のバリア機能が弱まり、アレルゲンも侵入しやすくなるだけでなく、末梢神経が表皮近くまで伸び、さらにかゆみを感じやすくなってしまいます。
しかし、爪で掻き壊さないようにと手袋をさせるのは感心しません。
布でこする刺激はけっこう強いのです。また、かゆみがつらかったり、叱られたりして泣くと体温が上がるので、かゆみはさらに増します。

かゆみの悪循環を断ち切ろう!

このつらい夜のかゆみを和らげるにはどうしたらいいでしょうか。

掛ける布団の枚数、暖房の温度調整などで体温が上がりすぎないように気をつけ、入浴直後の就寝も避けます。そして、かゆみの悪循環を断ち切って、かゆみを起こさせないようにすることです。かゆみの悪循環とは、
「かゆいから掻く → 皮膚症状が悪化する → 刺激に敏感になってかゆみが増す → そこを掻くのでさらに皮膚は悪化」というもの。
たとえば、医師に相談して、一時的に抗ヒスタミン薬などでかゆみを抑えて眠らせるのもいいでしょう。また寝る前のスキンケアはかゆみの予防に効果があります。ママがお風呂上りにスキンケアするときは、一緒にお子さんの肌の保湿ケアをしてあげて。ママが優しくていねいにケアしてあげることは、親子のスキンシップにもなります。
 

抗ヒスタミン薬とは、ヒスタミンの作用を抑制し、あるいはその分解を促す薬です。体内にヒスタミンが大量に生じるために起こると考えられる、じんましん・鼻炎・喘息(ぜんそく)などのアレルギー症状の治療に用いられます。

 
 
そうやって、お子さんの気持ちを落ち着かせてあげると、ちょっとしたかゆみならおさまることもあります。

就寝前に限らず、1日に何度でもこまめに保湿すれば、かゆみの予防にもなります。ただし、アトピーの場合はワセリンと保湿クリームの使い分けを。
なぜなら、ワセリンには、保湿効果と同時に保温効果もあるため、皮膚温度を上げてしまうからです。保湿クリームは、ママが安心して使えるものであればどんなものでもいいでしょう。

子育ては「孤育て」にせずたくさんの人を巻き込んで

一方、お母さんは、子どものアトピーに対して自責の念を抱きがちです。また、夜は寝不足、昼も家事や仕事を完璧に……と無理をしてしまいがち。それでは体が参ってしまいますよ。眠いときは家事を休んで、昼寝でリフレッシュしてよいのです。
また、子どもがかゆみでぐずって眠ってくれない場合、いったん、子どもを完全に起こし、やさしく声を掛け、安心させると眠ることがあります。掻いているお子さんを叱ってしまい、落ち込むこともあると思いますが、「叱ってごめんね。○○ちゃんが一番つらいんだよね。
ママが悪かったね。」と素直な気持ちを伝えることが大切です。

アトピーに限らず育児には不安はつきものです。ですから、よく話を聞いてくれるかかりつけの医師との出会いは大切です。
それでも、抱えきれなくなったときには、地域に「子育て支援センター」があれば、そこに相談してみましょう。同じ悩みを抱えたママと知り合うことで気分も楽になるはずです。
子育ては孤独な「孤育て」にならないように明るく元気にしたいものですよね。

最後に、パパにひと言。育児に行き詰っているときは、夫婦一緒に何とかしようとする姿勢が解決の早道です。
仕事で忙しくても「寝不足で疲れてない?」とか、「今日のごはん、おいしいね」など、ママにねぎらいの言葉だけでもかけてあげてください。
ママの頑張っている姿を認めてあげるだけで、気持ちはずっと楽になるはずです。
 

やはりカギを握るのは、負担がお母さんに集中して孤立しないようにすること。
時には子どもを叱ってしまうこともあるのが当たり前。でも素直な気持ちを伝えることで、子どもの不安は軽減できます。
そして、家族の協力を得て少しでも負担を減らし、お父さんの気配りがあるだけでも全然違ってくるものなのですね。

 

前へ 1 2 3 4 5
この記事を評価する
残念もう一息普通参考になったとても参考になった まだ評価されていません
Loading ... Loading ...

巻き込み子育てで目指すはたっぷり睡眠、はつらつ子育て」への1件のフィードバック

  1. E子

    夜にぐずって泣かれると、こちらにも余裕がなくなり、追い詰められた気持ちになります。大変なのは自分たちだけのような気もちや、もうずっとこのままなんじゃないか、って不安にも…。
    でも、違うんですよね。座談会のお話を読んで、自分だけじゃない、他にも大変な思いをしてきた人がいる、しかもちゃんと良くなってる!ってことが実感としてわいてきました。
    あとは、周りの人とのコミュニケーションが私の課題かなぁ…。

    返信

コメントを残す







次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>